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70歳になる石田純一が語る「終活」前妻・松原千明さんと姉を孤独死で失い「生きてること自体が奇跡なんだな」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.12.22 06:00 最終更新日:2023.12.22 06:00
「この年になると、毎日が常に終活なんです(笑)。『人間いつ死ぬかわからない』と、松原さんや、姉の葬儀のときにも感じました。いつ死んでも、悔いがないようにと思って生きています」
俳優でタレントの石田純一が、2024年1月14日で70歳になる。石田は、2022年10月、前妻で女優の松原千明さんを、2023年8月には実の姉で、歌手の石田桃子さんを立て続けに亡くした。松原さんは、移住先の米ハワイ州の自宅で急死しているのが発見された。64歳だった。
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「(松原との長女)すみれから『ママが亡くなりました』と連絡があり、『え、亡くなった? 嘘でしょ……』と返すのが精一杯でした。まったく想定していなかったので、ちょっと理解が追いつかないというか。松原さんのお父さんである原健策さんも、96歳まで長生きされたし、ご長寿の家庭なんですよ。僕より先に亡くなるとは思っていなかったんです」
松原さんの訃報を聞いたのは、長男・いしだ壱成との初共演映画『散歩屋ケンちゃん』(寺井広樹監督)の撮影に入る直前だった。石田は、壱成が2歳のときに最初の妻との離婚により別れ、16歳で再会している。そんな実生活さながら、生き別れた親子を演じるコメディタッチの作品だ。親子で共演を果たしたことに、石田はさまざまな思いが込み上げてきたという。
「松原さんは人生をともにしてきた人なので、喪失感が半端なかったんです。体や心の不調があったことを、僕には見せなかったけれど、仮に知っていたとしたら何ができたんだろうって考えました。生きているうちに、感謝の言葉とか、伝えらえることはちゃんと伝えないといけないなって。
同作で僕が演じる料理漫画家が、息子である“散歩屋”のケンちゃん(壱成)に手紙を書くシーンがあるんです。当初は、スタッフさんが小道具として用意した手紙を撮影で使用する予定だったんですけど、息子に宛てた大切な手紙だからと、わがまま言って、自分で書かせてもらいました。松原さんの死がなければ、そこまではしなかったかもしれませんね」
手紙の中身は、このようなもの。映画の中のシーンとはいえ、手紙は石田から息子への、心からのメッセージといえるだろう。
「きっと恨んでるんだろうね。父さんが君と母さんを置いて家を出たこと。本当にすまなかった。謝って許してもらえるとも思ってはいない。(中略)最後にもう一つ自分勝手を言わせてくれ。生まれ変わったらまた、母さんや君と一緒に暮らしたい。」
一方、2023年8月には、姉の石田桃子さんが自宅マンションで孤独死(享年72)。石田が第一発見者となった。
「警察官の立会いのもと、僕が姉であることを確認しました。その一週間前に姉から『自宅のクーラーが故障した』と連絡があり、家に未使用の新品のクーラーがあったから届けに行ったばかりだったんですよ。
そのときは『部屋が散らかってるから』と中に入れてもらえなかったんだけど、もし熱中症で亡くなったのだとしたら……。電気屋さんに取りつけてもらうところまで立ち会えばよかった、と後悔が残っています。同じ時期に、親友や大好きだった先輩も亡くなり、特に死を間近に感じた時期でした。」
桃子さんの死により、石田は両親ときょうだい全員を亡くした。無常感は抱いているが、孤独を感じることはないという。
「当たり前のことなんかないし、生きてること自体が奇跡なんだなって改めて思いました。だけど、僕には壱成やすみれのほか、(現在の妻である東尾)理子とのあいだに11歳の長男、7歳の長女、5歳の次女がいます。もちろん、子供は親の所有物じゃないし、独立した魂、独立した人生があるんだけど、僕は孤独ではありません。子供たちが僕より先に死ぬことだけは、それだけは……本当にやめてねって思いますけどね」
大切な人との別れを沢山経験し、自らの死生観にも影響があったという石田。“終活”として、どうしても実現したいことが3つあるという。
「これまで、映画やテレビドラマにたくさん出演させてもらったけど、2024年は、初めて監督として、映画を撮ります。制作費やキャストのスケジュールの都合で、ずっと実現できずにいたんだけど、まわりの大切な人たちが次々に亡くなったこともあり、“70歳の手習い”じゃないですが、来年は必ず撮ろうと固く決意しています」
2つめは、ビジネスでの成功だ。石田は、2023年5月に千葉県船橋市で「焼肉ジュンチャン」をオープンさせ、毎日店頭に立ち、終電で帰る生活を続けている。
「『ジュンチャン』をしっかり続けていきたい。そして、さらに全国展開でドカンとやりたいことがあるんです。内容はまだ詳しくは言えませんが、“サプリ的なもの”ですね。僕はいい車に乗って、人生うまいことやって来たように見られがちなんですが、テレビドラマにワンクール出演してまるまるギャラが払われないこともありました。コロナ禍では、収入が10分の1になってしまったこともありました。人生の半分ぐらいは、お金にまったく縁がなかったんですね。子供たちもまだ小さいしお金がないのも大変なので、ビジネスで人生最後の勝負をしたいとおもっています」
体力の衰えを感じながらも自らの可能性を信じ、人生の集大成に向けて新たなチャレンジを続けていきたいと力を込める。
「3つめは、70歳にしてプロゴルファーを目指し、タイでプロテストを受けようと思っています。明治時代の思想家・岡倉天心は、『変化こそ唯一の永遠である』という言葉を遺しています。愛情も変わるし、親子関係も夫婦も恋人同士の関係も変わっていく。自分の意志とは無関係に、否が応でもまわりの環境は変化し続けていきます。それに合わせて常に自分をアップデートしていかないと、今の状態を維持することも難しくなると思います。アップデートした70代の石田純一に期待してください」
( SmartFLASH )