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「和牛」が明かしていた「お互いが主導権を握るボケとツッコミの領域」…解散は絶妙なバランスが崩れたから?

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.01.08 11:00 最終更新日:2024.01.08 11:00

「和牛」が明かしていた「お互いが主導権を握るボケとツッコミの領域」…解散は絶妙なバランスが崩れたから?

水田信二(左)と川西賢志郎

 

 1月3日放送の『土曜はナニする?お正月SP』(関西テレビ系)に、今年3月末をもって解散する和牛川西賢志郎さん、水田信二さんがコンビそろって出演していました。

 

 オープニングで、同番組出演のケンドーコバヤシさんが和牛の楽屋を本番前に訪れたことに対し、川西さんが「いま一番くつろがれへん楽屋に登場してね」と回想。

 

 

 続けて「考えすぎかもしれへんけど、オープニングの緊張感、我々のせいかなと思って」と嘆いて、解散をネタに立て続けにスタジオをわかせていました。

 

 和牛の解散は、所属事務所の吉本興業から2人の報告文とともに昨年の12月12日に発表されています。

 

 報告文に記された解散理由について、水田さんは《3年程前に気の緩みから複数回の遅刻が重なったことでした。加えて漫才のパフォーマンスにおいて川西の要求に応えられないことがあり、漫才への取り組み方について川西との差を感じるようになりました》と報告。

 

 一方、川西さんは《水田の劇場出番への遅刻が続いたことをきっかけに、自分と彼との漫才に対する姿勢の違いが目立つようになりました。徐々に彼を信頼できなくなり、節度を保てず厳しく言葉をかけることもありました。それが彼を苦しめることに繋がり、求めるような漫才もできなくなってしまいました》と報告しました。

 

 筆者は、5年前の2018年12月、和牛にお話を伺っています。

 

 2人は、吉本興業の養成所を卒業して2年後の2006年にコンビを結成。和牛結成までに水田さんが8人、川西さんが5人、相方を変えていました。これまで組んできた相方と、どのような点が違ったのでしょうか。

 

水田「いちばんは『一生懸命な人なんやろうな』と思いましたね。やる気とか」

 

川西「ボケとしての我、ボケたいという欲はいちばん強い人やなと思いましたね」

 

 和牛は結成後、しばらく不遇の時代が続きました。しかし、2013年に『オールザッツ漫才』(毎日放送)、2014年には『NHK上方漫才コンテスト』で優勝したり、『THE MANZAI2014』(フジテレビ系)で決勝進出したりと、結果を残し始めました。

 

 2013年頃から漫才が好転したきっかけは――。

 

川西「漫才(のスタイル)を変えましたね。水田の神経質で細かいところ、『いややな』と言われるところに特化させたネタを作るようになりました。

 

 やっぱり世に出ようと思ったら『こいつらこういう漫才するよ』というキャッチコピーをつけられるようなわかりやすさが必要だというのは、よく言われてたんで。そこが打破できたんかなと」

 

 神経質で細かいところがあるという水田さんに対し、水田さんから見た川西さんの印象は。

 

水田「がんこ職人みたいな。ネタの話をしてても仕事の話をしてても、自分がこうやと思ったら、相手が僕であろうが上の人であろうが曲げないんで。すごく芯があるんやろうなと思います」

 

 そのような性格だとネタ作りにおいて意見が合わないこともあるのでは。

 

川西「ネタももちろんぶつかることがあるんですけど、でも幸い、好みが似てるんですよね。全然違うことを言って割れるこもないから」

 

水田「ある程度、お互いの領域があるというか。どれだけ折り合いがつかないようになってもボケ側の主導権は僕が握るし、ツッコミの主導権は相方が握るし。

 

 もちろんある程度は話し合いますけど、どうしてもとなったときには、お互いが(ボケとツッコミそれぞれの)主導権を持つことがあるんで……」

 

 2人の報告文を読む限りでは、「お互いが主導権を持つ」という、これまでの和牛の絶妙なコンビバランスが崩れてしまったようにも感じます。そのことで、もしかしたらうまく漫才ができなくなってしまったのかもしれません。

 

 和牛の漫才が見られなくなるのは残念ですが、4月以降は個々の活躍を楽しみに待ちたいと思います。

インタビューマン山下

1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退しライターに転身。しかし2021年に芸人に復帰し現在は芸人とライターの二足のわらじで活動している。

( SmartFLASH )

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