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リリー・フランキー、芝居経験ゼロからいきなり映画デビュー…役作りの秘密は知り合いの “人格モノマネ”

エンタメ・アイドル 投稿日:2024.02.06 11:00FLASH編集部

リリー・フランキー、芝居経験ゼロからいきなり映画デビュー…役作りの秘密は知り合いの “人格モノマネ”

 

 リリー・フランキーが、2月4日に放送された番組『ボクらの時代』(フジテレビ系)に出演。演技経験がまったくない状態で映画主演デビューを果たしたエピソードを語った。

 

 この日の放送では、俳優斎藤工山口智子とともに、リリーがゲストとして登場。3人は同局のドラマ『ペンション・恋は桃色 season2』で共演している。

 

 

 もともとはイラストレーターやラジオ番組の構成など、裏方の仕事をしていたリリー。だが、「インタビューを受けるようになるじゃないですか。そこに自分の顔が写るのが恥ずかしくて、イラストにしてもらっていたぐらい」と、初めは表に出ることに抵抗があった。ところが、「毎回『イラストにしてください』って言うほうが、自意識過剰なんじゃないかって思い始めて。写真を撮られることはあきらめた」という。

 

 そんなリリーに転機が訪れたのは、35歳のとき。「キングオブカルトと言われた石井輝男監督が映画『盲獣vs一寸法師』を撮ることになり、『映画出ない?』って言われて」と、演技経験ゼロで映画デビューを果たした。

 

 山口から「緊張しなかった?」と聞かれると、リリーは「お芝居をしたことがないから、緊張しようがない。セリフを言ったこともない。それなのに、主役だったんですよ」としたうえで、もし演技ができなくても、「これは俺が悪いんじゃない、呼んだ人が悪いんだって」と当時を懐かしんだ。

 

 山口が「演技力はどこで磨いたの?」と驚いた様子で尋ねると、斎藤も「たしかに、そのメソッドが知りたい」と同調。それに対し、リリーは恥ずかしそうに笑いながら、はぐらかした。

 

 飄々とした語り口のリリーに対し、SNSやニュースのコメント欄にはさまざまな意見が寄せられている。

 

《リリー・フランキーさんが「締切を守らないイラストレーター」から「個性派俳優クセモノタレント」になっていく過程を見てたなぁ。》

 

《演技経験が無くとも、観ている映画とか読んでいる本の量なんかのインプットが相当あったからこそなんでしょうか。イラストレーターはもちろん執筆とか音楽もされてますよね。とても才能に溢れてると思います》

 

《リリー・フランキーは演技力よりも独特な顔立ちというか、キャラクターみたいなのが魅力なんだと思うけどね。あんまりギラギラした感じがなく、妙に個性があるというか》

 

 現在、俳優として確固たる地位を築いているリリーだが、広く注目を集めたのは2009年に公開された映画『ぐるりのこと。』への出演だった。演技力が高く評価され、第51回ブルーリボン賞の新人賞を、最高齢となる45歳で受賞した。

 

 その後、2011年の公開映画『モテキ』や2013年の『凶悪』などの話題作に出演し、同年公開の映画『そして父になる』以降、『海街diary』『海よりもまだ深く』『万引き家族』など、是枝裕和監督の作品に多数起用されている。

 

 俳優としてのリリーについて、ある映画関係者は次のように語る。

 

「善人にも悪人にも見える素朴な顔立ちや、雰囲気のあるたたずまいは、本職の俳優と比較しても遜色ないレベルです。俳優として、いい意味でこだわりがない。専業ではないからこそ、その道のプロに任せ自分からは口を出さない方針なのだそう。ただ、求められていることをさらっとこなす。その姿勢が監督や俳優から支持されている理由でしょう」

 

 リリーが業界関係者から本格的に注目され始めたのは、前出の『凶悪』や『そして父になる』で個性的な役を演じるようになってから。

 

「『凶悪』では、未解決殺人事件の指示者という悪役。ピエール瀧さんとの悪役コンビは、主演の山田孝之さんを圧倒していました。笑いながら被害者をいたぶる姿は、心から笑ってるようで、サイコパス具合をうまく表現していました」(前出・映画関係者)

 

 一方、『そして父になる』では、小さな電気店の地味な店主を演じた。

 

「『凶悪』とは真反対で、虫も殺せないような気の弱い人物。どの役を演じさせてもしっくりくるリリーさんに、2014年ごろから、出演依頼が急増しましたね」(同)

 

『ボクらの時代』では、演技力の磨き方を語らなかったリリーだが、ある芸能プロ関係者がその “秘密” を解き明かす。

 

「リリーさん、役作りしないことを公言していますけど、実際は、その役のイメージに近い人を他の作品やリアルに知っている人と重ね合わせているそうです。いわば本人は “人格のモノマネ” をしているんです。それを憑依させるレベルでうまい。

 

 2016年の映画『SCOOP』では、薬物中毒者の情報屋を演じました。これが名演技で、第59回ブルーリボン賞の助演男優賞に輝くほどでした。人間の乱れた様がリアルだったんですが、実はアルコール中毒者の友人をマネたようです。しかも、撮影前日は深酒したみたいで、ちょっと酔っていたとか。ある意味、それもモノマネするための言い訳で飲んでいたんじゃないかな(笑)」

 

 リリーのことを、是枝監督は2018年の『万引き家族』公開時のインタビューで《お芝居というものとはちょっと違う感じの仕草をされる。リリーさんは、そういう演技が絶妙に上手いんです》と評価している。言葉にできない絶妙なバランスこそが、俳優・リリーの魅力なのだろう。

( SmartFLASH )

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