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研ナオコ、コスプレ披露も「誰も鼻の特徴に触れない」違和感…かつては容姿いじりのCMでバラエティ番組の仕事が激増

エンタメ・アイドル 投稿日:2024.02.19 11:00FLASH編集部

研ナオコ、コスプレ披露も「誰も鼻の特徴に触れない」違和感…かつては容姿いじりのCMでバラエティ番組の仕事が激増

 

 2月15日に放送された『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の人気企画『ダレダレ?コスプレショー』に、研ナオコさんがゲスト出演していました。

 

 同コーナーは、コスプレをした有名人が誰なのかを当てる企画。その問題となったのが研さんだったのです。

 

 研さんがコスプレしたのは漫画『ドラゴンボール』のキャラクターのギニューでした。3時間もかけて特殊メイクをほどこしたにもかかわらず、解答者はすぐに誰なのかわかったようで、「あの人じゃないの?」「まんまの人がいるんですよ」と口々に発言。研さんだと気づいた理由について、一様に口元だと主張していました。

 

 

 ここで筆者が疑問に思ったのは、研さんの顔の特徴といえば口元ではなく「鼻」ではないかということです。

 

 モノマネ芸人の清水アキラさんが研さんのモノマネをする際は、テープで鼻を引っ張って鼻の穴を上に向けています。これは研さんと言えば鼻というイメージがあるからではないでしょうか。

 

 しかし、解答者の中山秀征さんや陣内智則さんは、研さんのいちばんの特徴である鼻に触れないのです。バラエティタレントの代表のような存在である2人が、そこに気づいていないわけがありません。むしろ、現在のバラエティ番組に慣れているからこそ、触れていないのだと思われます。

 

 触れない理由は、最近、問題視されているルッキズム(外見で人を判断したり、容姿を理由に差別的な扱いをしたりすること)にあるのではないでしょうか。

 

 お笑い的に言うと、鼻をいじらないことで笑いは半減するし、いじられる側の研さんにとっても本意ではないと思います。

 

 筆者は以前、研さんに、今だとルッキズムの観点から放送できないであろう、愛川欽也さんと共演したミノルタカメラのCM(1974年放送)撮影当時のお話を伺っています。

 

 同CMは欽也さんと研さんが横並びで正面を向き、欽也さんがカメラを持って「美人しか撮らん」と宣言して、研さんにカメラを向けます。しかし、欽也さんは「だからシャッターを押さない」と言って研さんを撮らないという内容なのです。

 

「あのCMは本番1発撮りだったんですよ。欽也さんがCMで言った『美人しか撮らない』はアドリブでしたから。撮影前に欽也さんに『ナオコちゃん、僕の横に立ってて。僕がしゃべるから』って言われて。

 

 それで『よ~い。スタート!』って撮影が始まったら、欽也さんが『美人しか撮らない』って言って私にカメラを向けるんですけど、すぐにやめちゃうんですよ。

 

 それで、欽也さんが『だから僕はシャッターを押さない』って。私はおかしくてずっと笑ってましたね」

 

 この容姿いじりのCMをきっかけに、研さんはコメディエンヌのイメージが浸透し、後に『8時だョ!全員集合』(TBS系)や『志村けんのだいじょうぶだぁ』(フジテレビ系)などのお笑い番組への出演が増えたそうです。

 

 近年だと、逆に、芸人のインタレスティングたけしさんが、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)に出演した際に吃音だったことで、『日本吃音協会』がTBSに「吃音者に対する差別と偏見を助長する」と抗議文を送付。それ以降、インたけさんへの出演オファーが激減したということがありました。

 

 過剰な配慮は、当人たちに仕事を得る機会を失わせることになりかねません。本人が納得していることに関しては、もう少し考えを改めてもいいのではないでしょうか。

インタビューマン山下

1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退しライターに転身。しかし2021年に芸人に復帰し現在は芸人とライターの二足のわらじで活動している。

( SmartFLASH )

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