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【独自】人気“コワモテラッパー”CHICO CARLITO 自身のブランドめぐりトラブル…「脅された」と500万円分の在庫買い取りを反故に
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.11.25 17:16 最終更新日:2024.11.25 17:16
「ラッパーとして、社会人として、あまりに情けないですよ。まさか我々に脅されたと言い出すなんて……」
と語るのはアパレル業者のAさんだ。Aさんが落胆した相手とは、沖縄出身の大人気“コワモテ”ラッパー、CHICO CARLITOだ。
「社会現象ともなり、昨今のラップブームの火付け役ともなったMCバトル番組『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)で初代モンスターとなりました。同じ初代モンスターといえば、R-指定さんやT-Pablowさんなど、まさに日本を代表するようなラッパーたちです。
CHICOさんは同番組で脚光を浴びると、2019年に帰郷して一時活動を休止しますが、2022年12月に同じ沖縄出身の女性ラッパーAwichさんと『LONGINESS REMIX』をリリースすると一気に人気が爆発。翌月に公開されたYouTubeチャンネル『THE FRIST TAKE』で同曲を歌う動画は、約1500万回再生という異例の視聴回数を記録しました。今年の6月にはサード・アルバムを発売するなど、今や飛ぶ鳥を落とす勢いです」(音楽ライター)
こじんまりとしたストリート系のアパレルブランドを営んでいるAさんは2023年2月、CHICOに「アパレルブランドを立ち上げないか」と持ち掛けた。
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「ラッパーとして勢いに乗っていたので、一緒に仕事をしませんかと、Instagramでコンタクトを取りました。ほかのミュージシャンやアーティストのグッズも製作しているので、ノウハウがありました」(Aさん)
その後、CHICOのマネージャーから返信があり、AさんとCHICOは直接やり取りを重ねて意気投合。CHICOオリジナルのアパレルブランド「Calima」を立ち上げ、広く展開することを決めたのだ。だが、その時から懸念はあったという。
「スムーズに話は進んだのですが、CHICOさんから指示を受けて受託生産をするOEM形式にしようとしたところ、CHICOさんから『お金がない』と言われてしまいました。そこで仕方なく、こちらの資金で製造や販売をおこない、売り上げの10%をCHICOさんに支払うことに決めました」(Aさん)
当然、ブランドそのものの知名度がないため、CHICOが自身のファン層にPRすることが欠かせなかった。ところが、徐々にCHICOはブランドに対し消極的な姿勢を見せるようになったという。
「例えば、ライブ会場などでの物販はファンが直接やってくる場なので非常に大切です。私達が“売り子”をして隣にCHICOさんが立ってくれるだけで売れるはずです。しかし、CHICOさんは、ライブ前後の大切な時間を遅刻するなどして売り場に全然姿を見せないことがあるんです。たとえば、テレビでも活躍する呂布カルマさんなんて、グッズを売る際は自分で会計までするほどです。どれだけ偉そうなんだという話ですよ」
また、同ブランドのPOP-UPストアにも遅刻したり、友人を連れてきては仲間内で喋るだけで接客をしないなど、非協力的な態度が目立ったという。
「本人のInstagramでPRしてもらうことも大切なのですが、あろうことかまったく別のアパレルブランドの宣伝をすることもありました。それでいて、沖縄にある実家に商品を無料で送ってくれ、と頼まれるんですよ。友達に配っていたようです。影響力のある有名人に無料で渡してPRしてもらうことはありますが、明らかに私用目的だと感じました」
こうしてCHICOとA氏の関係は徐々に悪化した。もちろん、これだけならありがちなビジネス上のトラブル。だが、同ブランドの在庫処分をめぐり、決定的な“事件”がおきた。
「CHICOさんがうちの店を訪れ、『ブランドをやめたい』と言い出したのです。私達も関係がギクシャクしていたし、やる気を感じなかったのでやめることには賛成でした。ただ、すでに多くの在庫や発注済みの服が約500万円分ありました。こうした在庫について、少なくとも半額分は支払ってもらうか、あるいは全額買い取ってもらい、売り上げた分の利益はすべてCHICOさんが受け取る、という方法にしたいと提案したんです。
すると本人も納得したようで、細かな見積もりは後日出すとして、半額を買い取るか、全額を買い取るか、いずれかを選ぶという『売買契約書を締結する』という覚書を交わしました。拇印まで押してもらいましたよ」
ところが、そのわずか6日後、CHICOの代理人弁護士から突如、驚くべき文章が届いたのだ。
「『受任通知』を知らせる文書が届きました。その文書によると、我々はCHICOさんに対し『「このまま帰られても困るので」等と、署名しなければ貴社から帰さない旨の言辞を複数回申し向け』ており、覚書は『貴社の脅迫によって、署名したもの』であるため、契約は無効だと主張してきたのです。
まず、うちは小さなブランドなのでその日話し合いに出席したのは私と妻だけです。ガラス張りでオープンな店舗内での話し合いですし、CHICOさんは話し合いの最中にタバコを吸いに外に出るなど、自由に行動していました。『在庫だけ残されても困る』といった話はしましたが、まさか脅迫なんてするわけがないですよ」(Aさん)
Aさんは仕方なく弁護士に依頼し、訴訟を前提に話し合いを進めているという。
本誌は、事実確認をするべくCHICOの自宅を尋ねたところ、本人と思しき声がインターホン越しに、
「弁護士同士で話し合っているので、お伝えできることは何もありません。失礼します」
とだけ答えた。そこでCHICOの代理人弁護士に質問状を送ったところ、CHICOとAさんがブランドを立ち上げた経緯については、
「ニュアンスがかなり異なるので、事実ではありません」
と回答。CHICOが同ブランドの販売について消極的な態度だったことについては、
「消極的な態度を取った事実はありません」
と、こちらも否定。さらにCHICOが商品のPRにならないような相手に商品を送付させていたことについては、
「ニュアンスがかなり異なるので、事実ではありません」
と回答した。覚書を交わす際に「脅迫された」 という主張については、
「覚書については本意でなく作成されたものですので、直ちに当職に委任して、当職を通じて既に取消ししています。したがって、覚書に基づく義務はありませんし、そもそも商品下代の全額又は半額を回答人が支払うと約束する理由もありせん」
と答えた。だが、Aさんはこう反論する。
「CHICOさんは覚書を交わした3日後に、普段と変わらない様子で自身が出演するライブにタオルを送って欲しいとLINEしてきましたよ。“脅された”と主張するのであれば、あまりに不自然です」
まさか“コワモテラッパー”が「脅された」と弁護士に泣きつくとはーー。契約トラブルに詳しい金田万作弁護士は、こう語る。
「双方が一度合意した契約を反故にするのは、相応の理由が必要になります。後から何でも取消しできるようでは、社会が成り立ちませんからね。実際に脅迫された場合、もちろん契約を反故にできますが、裁判所に脅迫と認めてもらえるように立証するのは、かなりのハードルがあります。本来であれば、こうしたトラブルを未然に防ぐために、細かな条件を交わしておくべきでしょう」
ラッパーならば、自分の言葉に責任を持ってほしいが……。
( SmartFLASH )