
兒玉遥
《やはりモヤモヤと不快な思いが残ってしまいます》
3月1日、元HKT48のメンバーで現在は女優の兒玉遥が、Xに投稿した“抗議”が話題となっている。発端は、ABEMAの配信番組『黙ってられない女たち』だ。
「現在、独身の兒玉さんですが、以前から将来の出産に備えて卵子凍結を考えていたそうです。2024年12月には卵子凍結の処置を受けたものの、失敗したことをX上で明かしていました。そして2月28日に放送された同番組では、卵子凍結に再チャレンジする兒玉さんに密着。あまり知られていない卵子凍結の実態を伝え、キャリアと出産で揺れる同世代の女性たちに、多くの勇気を与える内容となりました」(芸能記者)
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ところが兒玉は、卵子凍結をめぐり、冒頭のとおり病院側の対応に「モヤモヤと不快な思い」を抱いているという。
「兒玉さんは2枚の文章を投稿し、撮影にいたる経緯を記しています。兒玉さんによると、今回卵子凍結をおこなった六本木レディースクリニックを選んだのは、『女性医師による診療が選択可能』だったためだそうです。
実際、今回の再チャレンジでも前回と同じ女性医師による診察を希望していました。ところが、撮影前日となって、病院側から『女性医師には担当させられない』として、男性の院長が担当することになったと伝えられたそうです。
別の医師でもいいから女性医師にしてほしいと要望を伝えたものの、前日ということもあり、変わらなかった。兒玉さんとしては、今回の施術を拒否すれば番組側にも迷惑をかけてしまうと考え、そのまま院長の施術を受けたわけですが、『「男性に局部を見られているところを撮影されている」という点をどうしても避けたい』という気持ちは尊重されることなく、男性院長による診察・内診がおこなわれ、エコー検査の場面も放送されました。兒玉さんは無事に手術を終えたことには感謝しつつも、『自費で受ける医療でありながら、女性医師を選ぶことができなかった』という点で、納得がいかないそうです」(同前)
兒玉のように独身でも卵子凍結の処置を受ける女性は、増えつつあり、実際に、東京都が2023年から実施している助成金をすでに4500人が受け取っている。卵子凍結が多くの女性にとって身近になる中で、兒玉の抗議は重要な指摘だ。
不妊治療に詳しいジャーナリストは、「兒玉さんが納得していないのも理解はできる」として、こう語る。
「内診は卵胞が体内で育っているか、また排卵日がいつ頃になるかを知るための重要な検査で、経膣超音波(エコー)を使います。親指程度の太さの筒を膣内に挿入するのと、健康状態を知るために検査前に膣内の洗浄を避けてもらわねばならず、女性にとって精神的な負担が大きい検査です。また、今回はそれを撮影するわけですから、兒玉さんも書いているように、納得できない気持ちはよくわかります。
ただ一方、この検査は症例数が重要なので、医師にかなりの経験が求められます。しかも、以前に一度、失敗しているとなれば、クリニックとしては評判にも関わるため、慎重になる病院側の意思もわかります。とくにこのクリニックの男性院長は、不妊治療では実績のある医師ですからね」
さらに、本誌が取材した同クリニックの関係者も裏事情をこう明かす。
「院長の新規受診の予約は、1年待ちなんですよ。なので、ほかの患者さんとの診察時間の融通もあるので、本当に前日に決まったとは考えづらいんです。その点で、なにかコミュニケーションの齟齬があったのではないかと思います。あるいは、この密着番組の撮影日を院長が直前に知ったのかもしれません。
加えて、医師と患者さんの間での意識の違いも大きいでしょうね。男性医師といっても、もちろん仕事なのでどんな治療でも“変な意識”はゼロです。逆に、卵子凍結は非常に技術と経験がものをいう世界で、病院側に少しでも成功率を高めたい、という思いがあったのは間違いないです。
産婦人科は、ほかの科に比べれば女性医師が多いものの、それでも約半分。女性の患者さんが、女性医師を希望する気持ちはもちろん尊重したいところですが、すべてを実現するためにはなかなか大変な状況です」
それでも、兒玉が望んだのはあくまで「女性医師による施術」だったーー。