
『おむすび』ヒロインの橋本環奈
橋本環奈がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『おむすび』で、2020年の新型コロナウイルスの感染拡大期が描かれている。ただ、そのなかでのヒロインの言動に、視聴者は困惑しているようだ。
橋本演じる元ギャルで、管理栄養士のヒロイン・米田結は、大阪の病院で患者の栄養状態を分析し、医師に提案する「NST(栄養サポートメンバー)」として、さまざまな患者に向き合ってきた。
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3月10日の週から、2020年のコロナ禍で日常が一変した様子を描いている。
「これまで、結は頻繁に病室を訪れ、患者と対話することで状況を把握し、献立を考えていましたが、コロナ禍で患者との接触を控えるよう通達されました。
病院のスタッフがマスクや防護服を身につけ、コロナの感染専用区域 “レッドゾーン” に入るなど、緊迫感のある様子が再現されています」(芸能記者)
12日の放送では、患者と話す機会が減った状況下で、結は後輩の新人管理栄養士・石田拓(吉田剛明)とともに、院内で提供される献立のポイントを手紙で伝えることでコミュニケーション不足を補うことを思いつく。患者に手書きで、メッセージを書き込む様子が描かれた。
ただ、Xでは、
《メッセージカード手書きって本当に無理がありすぎない?》
《全員手書きってどんだけ暇なの》
《コロナ以外で入院してる全患者に手書きで手紙書くの?》
《食事に手書きのメッセージ添えていたけど、何人分書いたのだろうね…。コピーでいいじゃん》
など、ヒロインの行動に対して、現実感のなさを指摘する声が多く聞かれている。
「病院全体が前代未聞の状況で奔走するなか、患者一人ひとりに手書きでメッセージを書く余裕があるのかと、疑問を持たれてしまったのでしょう。元ギャルの結は、自分のやりたいことを貫く性格ですが、これまでも、その行動が『常識から外れている』という指摘があがっていました。
今回も、感染を避けるために、夫の米田翔也(佐野勇斗)と娘の花(宮崎莉里沙)と離れた別の場所でひとりで暮らすことを、2人に相談せず、独断で決める場面もありました。緊張感のあるシーンが増えたため、“ずれた行動” が際立って見えてしまうのかもしれません」(前出・芸能記者)
2024年9月30日にスタートした『おむすび』も、3月28日に最終回を迎える。残り3週というクライマックスでコロナ禍を描いたことは、制作サイドにとっても挑戦的な試みだったようだ。
「2021年の清原果耶さんがヒロインを務めた『おかえりモネ』の最後の週で、2022年の夏、ヒロインと恋人役の坂口健太郎さんが2年ぶりに再会し、“接触” を気にしながら抱き合うシーンがありました。
コロナが蔓延したことを婉曲的に描く演出でしたが、これまでの朝ドラで、コロナをはっきり取りあげたことはありません。『おむすび』は、ヒロインが病院で働いていることもあり、よりリアリティーを求める視聴者も多いのだと思われます」(前出・芸能記者)
14日の放送回では、2020年5月に大阪、神戸、京都の緊急事態宣言が解除されたことがナレーションで伝えられた。だが、今後の展開に関して、気がかりな点もあるという。
「次週予告で、娘の花役が、宮崎さんから、2020年の朝ドラ『エール』などに出演した女優・新津ちせさんになることが明らかになりました。娘が成長したことによるキャスト変更なのでしょうが、作中の時間軸が進むと考えられます。
ストーリー終盤、ナレーションで『医療従事者が力を合わせて乗り切り……』と読みあげられ、感染者数が0人になったことをヒロインらが喜ぶ場面があり、コロナ感染が収束したような雰囲気が見られました。
これまでも数年を “ワープ” するように駆け足で物語が進んできた『おむすび』。残り2週で、コロナ禍をどこまでハイスピードで描こうとしているのか、気になるところです」(前出・芸能記者)
“平成ギャル” という異色のテーマを描いた『おむすび』はどのように結ばれるのか──。