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高橋一生が目指す演技は蜷川幸雄直伝「いつかなり得た自分になる」

エンタメ・アイドル 投稿日:2018.02.09 16:00FLASH編集部

高橋一生が目指す演技は蜷川幸雄直伝「いつかなり得た自分になる」

写真:「女性自身」

 

 俳優高橋一生が、2月4日放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)に出演し、演技に対する考え方を語っていた。

 

 近年ブレイクした高橋だが、もともとは子役出身でキャリアが長い。俳優になったきっかけは、祖母から与えられたという。

 

「一番最初はやっぱり受動で。ちょっと塞ぎがち、人見知りの究極みたいな形だったから、祖母がいろんな習い事をさせてくれた。児童劇団に入って『自分じゃない何者か』になっていくことが面白く感じちゃった。楽器とかエレクトーンとかバイオリンとか、なかば無理やりに行かされてて、それ(劇団)だけは続いた」

 

 演じることの技巧を学んだという高橋。演技を勉強していくにあたり、「テクニカルなものが子供ながらに嫌で」辞めてしまったという。

 

 3年後、演技の道に復活した。

 

「そのときに試していたのは、『なんとかして本当っぽく、いられないかな』ということよりも、『本当になんないかな』みたいなことになっていくわけ。同級生に『また〜演技うまいね』って言われるのが、ものすごい腹たった。そこからは試し試し、演技をしないって方向にどんどんシフトしていっちゃった」

 

 高橋は演出家の故・蜷川幸雄氏に言われたことが、印象に残っているという。 

 

「『演技って誰かになることではなくて、いつかなり得た自分になるんだよ』って言われて。いまだに僕はそれをやろうとしている。だから役作りって、してしまったらダメだと思っていて。役作りってたくさん苦労話が出てくるでしょ? 苦労を見せる人ってプロじゃない。頑張るのが標準だから、プロって」

 

 高橋は自分の演技について、2016年7月20日号の『anan』にてこう明かしている。

 

「なるべく芝居で説明しないように、とは思っています。人が本当のことを言うときってすごく少ないと思うんです。年齢を重ね、経験を経て、むき出しの本心や本質を、オブラートに包んで柔らかく伝えるようになるんだと思っています。セリフも僕にとっては一番ではなく、それ以上に行間を大切にしています。喋っているとき以上に、その人の人間性が出てくると思っているので」

 

 子供のときに高橋が気になった演技の技術についても『大人のおしゃれ手帖』(2016年7月号)でこう語る。

 

「舞台で学んだのは、技術を披露する場であってはいけない、ということかなぁ。技術を排除すると、残るのは“感覚”なんです。映像でも舞台でも僕は、そこに生きている人を見てもらいたい。それには技術は邪魔で、涙を流すときも技巧じゃなく、悲しい……って感覚で泣かないと、お客さんには伝わらないと思っています」

 

『anan』のインタビューでは「普段から自分というものがないんだと思う」と語っていた高橋だが、彼の発言からは、いかに演技について考え抜いているかが伝わってくる。

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