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【中居騒動】フジ報告書から浮かび上がった “第2の女子アナ被害” …管理職の職責を超える “丸投げ” に寄せられる心配

中居正広のトラブルに揺れるフジテレビ
3月31日に公表されたフジテレビ第三者委員会の報告書は、元タレント・中居正広氏による性暴力を認定し、同局の人権意識の低さを指摘する厳しいものだった。
この報告書が公表されたことで、被害を受けた元アナウンサーの女性以外に、“もう一人の被害者” ではないか――と注目を集めている人物がいる。
報告書の中では「F氏」とされている人物で、性被害を受けた「女性A」の上司にあたる女性管理職(アナウンス室部長)だ。
F氏は、中居氏から性被害を受けたことを女性Aから報告を受け、産業医やアナウンス室長らと協議し、「非常に精神的に不安定なため、女性Aのケアを最優先にする」などの対応を決め、具合の悪そうな女性Aには「少し休もう、仕事を休むことを全く迷惑だと思う必要はないので、ずっと待っている」などと声をかけている。
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女性Aが入院後、この件は上層部に報告され、女性Aとの連絡窓口はF氏に一本化されることになる。女性Aの入院中も、F氏は連絡を取り続け、一貫して職場に戻る場所(番組)があることを伝え続けている。また、給与面で心配なく治療に専念してほしいという思いから、退院後も満額の給与が支給されるよう、手配もしている。
2023年10月、女性Aがレギュラー番組から降板することが決まったときも、F氏は窓口として相談にあたっている。女性Aは「私からすべてを奪うのか」と激しく泣いて訴え、F氏自身のメンタルもぎりぎり追い詰められていく。報告書では、
《心理支援の専門家ではない管理職が、PTSDを発症した部下とのコミュニケーションをひとりで担うことは困難であり、F氏の精神的負担は大きかった》
《F氏に対する会社としてのサポートは乏しかった。F氏に課せられた役割は一管理職の職責を超えるものであり、この点でもCX(フジテレビ)の対応は不適切であった》
と、フジテレビの対応の不備を断じている。さらに
《F氏や産業医らは、港社長ら3名から意見を求められたこともなく、むしろCXとしての全体的な方針も知らされないままに、最も困難な性暴力被害者の女性のケアの部分だけを丸投げされている。特に、F氏は、自分とのやり取りの後、女性Aが自死してしまうかもしれないという、具体的な恐怖を抱きながら女性Aとのやり取りを担当していたものであり、F氏の心身への負担は計り知れない》
《「女性である」という理由だけで、このような過重な負担を負わせたことは、CXによるF氏の安全かつ健康な労働環境という人権の侵害と評価される可能性もある》
と、「丸投げ」「人権の侵害」という厳しい言葉もみられる。
一部報道では「フジの3悪人」と、名指しで批判されていたF氏だが、報告書では一貫して被害女性に寄り添っていたことが見て取れる。Xでは
《○○さんはむしろ被害者だった。日本の中間管理職あるあるの板挟み状態だったのか。名誉回復されてほしい》(○○はXでは実名)
などの意見が多数見られる。
2025年1月以来、番組への出演が途絶えているF氏。この「人権侵害」も深刻なものではないか。