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【中居正広問題】「嫌だったら行かない」フジテレビ番組、元女子アナの“被害女性も悪い”論を垂れ流し→炎上でSNS謝罪も“後の祭り”

2025年4月からリニューアルした『Mr.サンデー』(番組公式サイトより)
4月6日、フリーアナウンサーの宮根誠司が司会を務めるフジテレビ系の情報番組『Mr.サンデー』で、元「SMAP」中居正広をめぐる問題に言及した。
ただ、番組内での“ある発言”が物議を醸している。
この日は、3月31日に発表された第三者委員会の「調査報告書」に関して、検証する企画が放送された。弁護士の橋下徹氏や社会学者の古市憲寿氏、元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏らが出演した。
報告書によって、中居が被害女性Aさん(アルファベット表記は報告書の記載にもとづく)と2人きりになるためメッセージで誘い、2023年6月に女性が中居の自宅マンションを訪れたところ、性的トラブルが起きたことが明らかになっている。
中居の女性に対する「性暴力」が認定されたが、番組では、この問題について議論が交わされた。
【関連記事:『だれかtoなかい』終了後の『Mr.サンデー』放送拡大に「情報番組スタッフ」が感じる不安】
「宮根さんが大物タレントからの誘いは断りにくいか、と話を振ったところ、長野さんは『いや、私、嫌だったら行かないと思うんですけど』と発言。続けて、『よい仕事をするよりも、有名人だとか政治家とか、そういう方と太いパイプを持っているほうが評価される空気があると多くの社員から聞いて……。そういうことをことさらに気にする人は、断りにくいと思ったのかもしれない』と、一連の問題の背景を分析しました。
また、報告書で、中居さんから被害を受けたAさんが元フジテレビのアナウンサーだったことが判明したことから、宮根さんがアナウンス部で働く人全員が接待業務をしているかのように見られる危険性に言及。
長野さんは、宮根さんに同調し、『今の世論の感じだと、アナウンサー全員が脆弱で、何か仕方なく上納みたいになってますけど、ほとんどの人は真面目に、そういうことに“イエス”、“ノー”がきちんと言えて毅然としてやっているわけですよね』と、見解を語ってました」
ただ、長野氏の発言に関して、Xでは
《人権意識がまるでなくフジテレビの問題も全く理解してない》
《当人達が『そのつもり』がなくても、通常は嫌な誘いは断るでしょうが正当化され、今回の事案が被害者の固有性に起因するもののよ
うに聞こえて、やり切れなかった》
《この番組は被害者を責めてるの?長野智子さんは明らかに言葉を選んで欲しいと感じた》
など、Aさんに対する“二次加害”の可能性を指摘する声が続出している。
放送翌日の4月7日、長野氏は自身のXで《昨日のMRSサンデーでの私の発言について、私の言葉足らずのために本意を伝えることができず反省しています》と、謝罪したが、“後の祭り”だったか、炎上は収まっていない。
長野氏の言動から、被害者を軽視していると受け取る人もいたようだ。
「長野さんの発言のいずれも、“被害者に非がある”という印象を持たれかねないものでした。実際、一緒に出演していた、元日本経済新聞記者で東京大学多様性包摂共創センター准教授の中野円佳さんが、長野さんの発言に『今の言い方は、そういうつもりじゃなかったのかもしれないですけど、Aさんが断れなかったのをちょっと責めるように聞こえます』と、指摘する場面がありましからね。違和感を覚える人がいるのも無理ないでしょう」(前出・芸能記者)
『Mr.サンデー』は、日曜日の午後10時から放送されていたが、4月6日から、午後9時にスタートし、放送時間を2時間に拡大した。同番組も、一連の騒動による影響を受けることになった。
「もともと、午後9時の枠では、2024年12月15日まで中居さんのトークバラエティ番組『だれかtoなかい』が放送されていましたが、中居さんのトラブルが取りざたされたことを受けて、年明けの1月22日に終了しました。
報告書では、フジテレビが2023年8月ごろにすでに一連のトラブルを把握していたにもかかわらず、番組を終了せず、中居さんを継続出演させていたことが明らかになり、批判を集めました。
フジテレビ全体の体質が問題視されるなか、『Mr.サンデー』で被害者を軽視するような発言が出たことで、視聴者に『やっぱり変わってない』と受け取られる恐れがありますよ」(前出・芸能記者)
情報番組として、視聴者に誤解のない伝え方を期待したいが……。