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『対岸の家事』多部未華子への “口撃” マシマシでも楽しめた理由…初回で脱落した人ほど続きを観てほしい

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記事投稿日:2025.04.15 11:00 最終更新日:2025.04.15 14:03
出典元: SmartFLASH
著者: 堺屋大地
『対岸の家事』多部未華子への “口撃” マシマシでも楽しめた理由…初回で脱落した人ほど続きを観てほしい

 

 

 初回で胸が苦しくなって脱落した人にこそ、続きを観てほしいと思えた。

 

 4月8日(火)に第2話が放送された『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』(TBS系)。

 

 主人公・詩穂(多部未華子)は2歳の娘・苺の育児と家事に奮闘する専業主婦。自ら選んだ道だったものの、毎日毎日ほぼ幼児と2人きりの生活で大人との会話に飢えており、ママ友やパパ友になってくれる人を探していた。

 

 

 そんななか、第1話では2人の子の育児と仕事の両立に燃えるママ・礼子(江口のりこ)に出会い、第2話ではエリート官僚で2年間の育休取得中のパパ・中谷(ディーン・フジオカ)に出会う。

 

■ディーン・フジオカによる辛辣発言オンパレード

 

 当初、礼子や中谷とは価値観がまるで違い、わかりあえないと思っていたものの、結論を言うと第1話ラストで礼子と和解してママ友になり、第2話ラストでは中谷とも理解しあえるパパ友になれている。

 

 ただ、第1話では専業主婦の詩穂が社会と隔離されたような日々による圧倒的な孤独感や、ワーキングママである礼子の多忙すぎるゆえに起こった絶望感などが描かれ、わかりみが深すぎるあまり、胸が苦しくなったという視聴者もいただろう。

 

 さらに礼子は、時間を持て余す専業主婦という存在を快く思っておらず、それがきっかけで亀裂が発生。礼子はほかのママ友たちとの会話のなかで、詩穂のことを「時流に乗り遅れた絶滅危惧種」扱いする始末で、詩穂がその言葉を聞いてしまって2人の間には決定的な溝ができてしまうのだ。

 

 その後はお互いを見て見ぬふりをしてギスギスしている期間が長く続き、礼子との関係を観ていてしんどいと感じた視聴者は多かったのではないか。それゆえ、もう第2話は観なくてもいいかと思った人もいたはずだ。

 

 そして迎えた第2話で、エリート官僚パパ・中谷が本格的に登場。だが、自らの育児計画に自信満々の中谷は、礼子以上に専業主婦否定派。次のような辛辣な言葉を言い放っていた。

 

「女性が家事だけに専念できる余裕はこの国にはもうないんです!」

 

「ご主人、相当我慢していると思いますよ。かわいそうに」

 

「仕事をしているわけじゃないんだし、時間ならいくらでもあるでしょう? 毎日同じことの繰り返し、今日も明日も同じことしかしてないんだから」

 

「僕は佳恋(娘)があなたみたいにならないように教育しないといけないんです!」

 

 第1話よりも第2話のほうが、詩穂に向けられる “口撃” は過激さも回数も増していたのである。

 

■風当たりが強くなったのに気楽に観られたワケ

 

 しかし、第1話より詩穂への風当たりが厳しかったはずなのだが、第2話は胸が苦しくならず、むしろけっこう気楽にポップに観られたのだ。その理由はいくつかある。

 

 まず第1話で、ギスギスしていた礼子が信頼できる戦友のようになってくれているし、歳の離れた友人で専業主婦の先輩でもある坂上(田中美佐子)が、第2話から本格的に登場したことで、詩穂の孤独感がかなり薄れていた。

 

 そして、第1話の礼子は詩穂に直接 “口撃” してくることはなかったが、第2話の中谷は面と向かってズバズバと “口撃” していた。けれど、中谷の空気の読めなさなどが、現実社会ではなかなかいないレベルの変わった人物像となっていて、そこまで振り切ったキャラからの “口撃” だと、フィクションのコメディとして受け止めやすかった。

 

 ちなみに、詩穂と中谷が口論になるシーンでは、ファミコン時代のRPGのバトル画面のような演出がされており、過剰に煽ることでコミカルに観られるような工夫もされていた。

 

 逆にいうと、礼子はどこにでもいそうな空気の読める常識人。そんなごくごく普通のママキャラによる不快感をあらわにした態度は、あまりに生々しすぎて、視聴しているだけでしんどくなるほどだった。

 

 もちろん同性同士と異性という構図の違いも要因としてあるだろうが、いずれにしてもリアリティのあるキャラの礼子に対して、コメディ味のあるキャラになっていた中谷のほうが、対立していても胸が苦しくなりにくかったのだ。

 

 余談だが、和解後に礼子は「詩穂ちゃん」と呼んでくれるようになっており、中谷も「苺ちゃんのお母さん」から「詩穂さん」呼びに変わった。心が通じ合って本当の意味で友達になれたことを呼び方で表現しており、どんどん仲間が増えていく感じも観ていてほっこりする。

 

 このように、第2話はコメディ感が増して気楽に観られるようになっていたため、もし初回で胸が苦しくなって脱落した人がいたなら、もう少し粘って見守ってほしい。第3話は今夜放送だ。

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