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松嶋菜々子『朝イチ』でも集中砲火『あんぱん』の“美しすぎる極悪女”熱演…とんねるずとの“黒歴史”から築いた「大女優」の地位

松嶋菜々子
4月21日、NHKの連続テレビ小説『あんぱん』の第16話が放送されたが、続いて放送される生活情報番組『あさイチ』では、恒例の“朝ドラ受け”で、異例の展開を見せた。
『あんぱん』は、のちにアニメ化もされる国民的絵本『アンパンマン』の原作者・やなせたかしの妻である小松暢をモデルとした物語。小松を元にしたヒロイン・朝田のぶを今田美桜、やなせを元にした柳井嵩(たかし)を北村匠海が演じている。
だが、この2人を差し置いて、女優の松嶋菜々子に注目が集まっている。芸能記者がこう話す。
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「松嶋さんが演じるのは、嵩の生みの親の登美子です。ただ、登美子は物語の序盤に亡くなった夫の兄の家に嵩と弟を置いていき、自身は再婚し、新たな生活を始めます。
嵩は幼いころ、熱を出した弟が母に会いたがっていたため、高知市街で再婚生活を送っていた登美子の元を訪れました。しかし、登美子は再婚相手と思しき紳士の前で『突然、親戚の子が尋ねてきて……』と知らんぷりを決め込んだうえに、嵩に『ここに来ちゃ、もういけないの』と伝え、追い返したのです。
このシーンだけでも、朝ドラ史上トップクラスの“悪女”とSNSで話題になっていたところ、8年後に再婚相手と離婚した登美子は、嵩たちの暮らす家に、何の悪びれる様子もなく戻って来るという驚きの行動を見せたのです」
さらに第16話では、育ての親だった嵩の伯父・寛(竹野内豊)と、その妻・千代子(戸田菜穂)を前にして、学校成績が振るわない嵩について「環境は私が整えます」と、これまでの学習環境が悪かったと言わんばかりの大立ち回りを見せた登美子。当然のように千代子はムッとして、言い返すという展開だった。
「この回の後の『朝イチ』では、冒頭からMCの博多華丸さんが『なんで(登美子を)受け入れているんでしょうね。納得がいかないですよ』と疑問符をつける事態に。
さらにこの日のゲストとして、千代子役の戸田さんとタレントの横澤夏子さんが登場すると、横澤さんも戸田さんの横で『なんで居座っているんですか。もっと強く言ってもねえ。お金入れてもらってるんですか』と登美子に対する怒りをぶちまけました。
その流れは当分続き、華丸さんは『千代子派ですから私は』と戸田さんへの“応援”を宣言。珍しく『あさイチ』の出演者が一人のキャラクターを“総攻撃”するような展開で、松嶋さん演じる登美子の“極悪”ぶりがいっそう際立つ形になっていましたね」(同前)
松嶋といえば、『あんぱん』と同じ中園ミホ氏が脚本を務めた2000年のドラマ『やまとなでしこ』(フジテレビ系)に主演すると、最高視聴率34.2%(ビデオリサーチ調べ・関東地区、以下同)を記録する歴史的ヒットに。
一躍、「大女優」としての名声を得ると、2011年の主演ドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)でも最高視聴率40.0%の世紀のヒットを記録している。
「ただ、そんな彼女にも、モデルとしてデビューしてからの数年には“黒歴史”もありました」と、芸能事務所関係者が話す。
まだ20歳前後の松嶋が出演したのは、バラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげです』(フジテレビ系)だった。芸能事務所関係者がこう続ける。
「ドラマ仕立てのコント『近未来警察072』で“いじられ役”のナナ隊員として出演しました。これで松嶋さんの名前も広く知られるようになりましたが、とんねるずの芸風“ド直球”な下品な内容のコントだったのです。
性的なことを連想させるポーズを取らせれたり、卑猥な言葉を無理やり言わされたり、と当時はテレビで普通にオンエアされていましたが、かなり過激なものばかり。
さらに不運だったのは、こうした過去が元SMAPの中居正広さんが起こした女性トラブルの影響で再び注目されてしまったことですね」
第三者委員会の調査報告書では、中居のトラブルだけでなく「重要な類似案件」として、「有力な番組出演者」によるフジテレビの女性社員への下半身露出のセクハラに言及されていた。4月9日の「週刊文春」が、その番組出演者はとんねるずの石橋貴明であると報じると、1週間後に石橋は謝罪。その前後から、とんねるずのかつての横暴ぶりが“セクハラ”として、インターネット上で蒸し返される事態となっている。
「ただ、松嶋さんは『やまとなでしこ』だけでなく『救命病棟24時』や『氷の世界』などのフジテレビ系の連続ドラマに多く主演しています。フジテレビとの関係性は、ここ数年も変わっていないので、本人としては特段の悪い感情はないのかもしれませんが……」(同前)
自らの演技で道を切り開いてきた松嶋。『あんぱん』での“存在感”にもうなずける。