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【中居騒動余波】フジテレビ、アナウンサー部門を独立組織に改編…民放キー局で唯一「アナウンス室」が組織図になかった異常事態

中居正広のトラブルに揺れるフジテレビ
中居正広の元フジテレビ女子アナへの性暴力に端を発する一連の問題を受け、フジテレビは4月30日、改革施策を発表した。「人権ファーストの徹底」「女性比率のUPと若手登用」などの策が並ぶなか、注目を集めているのが「編成・バラエティ部門を解体・再編 アナウンス室を独立へ」という項目だ。
「フジテレビにおける『アナウンス室』は、編成局に所属する部署ですが、これを編成局から切り離し、独立させるということです。
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第三者委員会は、編成や制作現場を最重要視するというフジの長年の慣習により、人事やコンプラ機能が脆弱となり、人権意識の低い経営が続いてきたと指摘。今回の問題により、アナウンサーという立場の脆弱性や、一般社員とは性質の異なるリスクも認識され得たとして、体制の再構築を求めています。
今後はアナウンス室を独立させ、番組への起用についてもアナウンス室の権限を強化。加えて、番組との調整役を果たす『コーディネーター』を新設するということです」(芸能記者)
今回クローズ・アップされた「アナウンス室」だが、もともとフジテレビと他局との “相違” が指摘されている。
「2月1日、実業家・堀江貴文氏のYouTubeチャンネルに、元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏が出演。アナウンサーについて、『フジテレビだけの特殊な事情』があると語っています。
ほかの民放にはアナウンス局(部)があり、編成や制作局からアナウンサーを飲みの場に連れていきたいという申し出があっても、アナウンス局の権限で断ることができる。
しかし、フジの場合、アナウンサーは編成制作局所属の会社員、部下であるため、『飲みに来いと言われたら、業務命令で絶対にそこはやらなきゃいけない』『断れないという、いびつな構造がある』というのです」(同)
堀江氏は、2月2日に出演した『サンデージャポン』(TBS系)で、この点を指摘。その後、番組内で「フジテレビに限った話ではない」とTBSアナが堀江氏の発言を訂正したが、今回のフジテレビの対応を見る限り、長谷川氏の指摘は正しかったようだ。
実際、フジテレビの公式サイトで「組織図」(2024年7月1日更新)を見てみると、そこに「アナウンス室」という表記は見当たらない。
他局はどうか。
日本テレビは「コンテンツ戦略局」の下に「マーケティングコミュニケーション部」などと並び「アナウンス部」がある。
TBSは「コンテンツ戦略本部」の下で、「マーケティング局」などと並び「アナウンスセンター」がある。
テレビ朝日は「コンテンツ編成局」の下で、「総合編成部」などと並び「アナウンス部」がある。
テレビ東京では、「コンテンツ戦略局」の下で、「配信戦略部」などと並び「アナウンス部」がある。
組織図に「アナウンス室」さえ存在しないフジテレビ――いま改めて、その特異性が浮き彫りになったと言えそうだ。