
女性とのトラブルが報じられた中居正広
女性との性的トラブルで、1月23日に芸能界を引退した中居正広の周辺で新たな動きが生じている。中居の引退発表から現在までの流れを、芸能記者が解説する。
「まず3月31日にフジテレビの第三者委員会が『調査報告書』を公表しました。そこでは、中居さんが被害女性に対しておこなったことが『性暴力』であると認定しています。
しかし、それから1カ月半近くたって、中居さんは複数の弁護士に依頼して弁護団を結成。弁護団は第三者委員会に対し、中居さんの証言が十分に取り上げられなかったなどと抗議し、5月26日までに『性暴力』と認定する根拠となった証拠を開示するよう、反撃を開始したのです。
これに対し、5月22日、第三者委員会は『開示を差し控えます』として、中居さんサイドの要求を拒否しました。理由は、同委員会がフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビに対して守秘義務を負っており、また証拠を第三者に開示することは独立性、中立性を損なうとのことでした。
実は、中居さんが反論した直後から、第三者委員会がわざわざ応答する必要はないと指摘されていました。実質的な “ゼロ回答” は、ある意味、中居さんにとっても想定内ではないでしょうか」
関連記事:【フジテレビ問題】中居正広の反論にピシャリ 第三者委員会が“4文字”で示す性暴力認定への“自信”とは
そこで、X上では、中居側が示す “次の一手” に注目が集まっている。
《ここから中居さん次第になりますが、裁判起こす可能性が出てきました》
《中居はどちらが正しいのか裁判で決めればいいじゃない》
《中居正広は、記者会見で自身の口から真実を語れ。裁判で全てを明らかにすべき。被害女性は受けて立たれるだろう》
などと、今後、中居が第三者委員会や被害者女性を相手取って裁判を起こす可能性に言及する声が少なくない。
実際、サッカー日本代表・伊東純也選手の準強制性交事件で弁護人を務め、著名人の性加害トラブルに詳しい加藤博太郎弁護士は本誌の取材に対し、こう語っていた。
「第三者委員会は、調査報告書をフジテレビに提出したうえで、それをフジテレビが公表すればよかったはずです。そうすれば、あくまで “フジテレビ対中居さん” という対立軸だけで収まっていたでしょう。
ところが、第三者委員会はわざわざフジテレビと共同で記者会見まで開き、“性暴力と認定した” ことを公表しています。この認定は第三者委員会のおもな目的ではないはずで、法曹業界でもこれは名誉毀損にあたるのではないかという懸念が広がっていました。
つまり、第三者委員会がわざわざ主体的に記者会見に参加したことで、中居さんと第三者委員会という対立関係が生まれてしまいました」
中居が名誉毀損で第三者委員会を訴えた場合、泥沼の第2ラウンドが始まることになる。
「もしも裁判になれば、第三者委員会による聞き取りがどのようなものであったかはもちろん、“トラブル” が起きた当日に中居さんが被害者女性に何をしたのか、行為の詳細な内容が明るみとなるでしょう。
ただ、こうした法廷闘争が、はたして中居さんの望むような名誉回復につながるのかは疑問ですね。引退したとはいえ、中居さんは知名度があり影響力もある。主張したいことがあるのであれば、記者会見を開いたうえで、自分の言葉で思いを語るのがベストではないでしょうか」
泥沼法廷闘争がプラスになる人はいるのだろうか……。