
元アナウンサー女性とトラブルを起こし、芸能界引退へ至った中居正広に端を発する一連のフジテレビの問題。6月5日、新たな動きが起きた。
「清水賢治社長が会見をひらき、港浩一前社長、大多亮元専務に対して法的責任を追及するため、訴訟の準備に入ったことを公表しました。さらに社内の処分として、中居氏と被害者女性と引き合わせ、トラブル後は中居氏に代わり被害者女性に見舞金を届けたほか、中居氏に弁護士を紹介するなど、何かと便宜を図っていたフジテレビの幹部社員B氏に人事処分を発表しました」(芸能記者)
B氏はそれまで局内で絶大な権力を持つ立場だった。
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「B氏は1996年にフジテレビに入社。もともと制作部でADをしていましたが、その後、順調に出世を重ねます。チーフプロデューサーを経て、トラブル発生時は編成部長の立場にありました。編成部は、どの時間帯にどの番組を放送するかを決定するきわめて重要な部署で、バラエティや情報帯番組のメインMCや、ドラマの出演女優なども重要なキャスティングも編成部主導で決まるケースが多いです。
B氏が社内的にも取引先に対しても非常に大きい権力を有していたのは間違いありませんね。今回、B氏は4段階の降格と1カ月の懲戒休職が命じられています。4段階の降格というのは、一般社員レベルに戻るようなものです」(芸能記者)
現在50代のB氏。今後は“平社員”、あるいは“窓際族”として残りの会社員人生を過ごすのかと言えば、「そうではない」と指摘するのはテレビ業界関係者だ。
「B氏の行いに対しネット上では“クビになって当然”といった指摘もありますが、正しくは“クビにできなかった”のでしょう。B氏の行いは責められて当然ですが、刑事事件になっているわけではなく、会社員として下せる処分の限界が“4段階降格”だったのです。今後、B氏が新人と肩を並べてテレビの仕事を行うとは考えづらく、騒動が落ち着いたタイミングで自主退職を選ぶ可能性が高いでしょうね」
ネット上でもB氏の今後を予想する声が聞かれる。
《退職金貰って逃げ切りかな?》
《ほとぼりが冷めた頃に辞めて退職金しっかりもらって個人で会社始めるんだろうな》
B氏は処分を受けたとはいえ“懲戒解雇”という厳しい処分はくだされていない。そのため、退職を選んだ場合、退職金が支給される可能性があると前出の関係者が続ける。
「1996年入社のB氏は勤続30年のベテラン。さらに編成部長としてかなりの高給を得ていたのは確かです。退職金を受け取るならば相当な金額になるでしょう。フジテレビは2021年に早期退職者を募集しましたが、その際かなり上積みされているとはいえ、退職金はなんと1億円という巨額なものでした。今すぐ退職すれば注目が集めてしまうので、やはり数年は潜伏するしかないでしょうね」
被害女性が納得できるとは到底思えないが……。