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櫻井翔『放送局占拠』は犯人の動機がいつも同じ…まるで『金田一少年の事件簿』のようなマンネリ感も “正解” と言えるワケ

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記事投稿日:2025.08.09 11:00 最終更新日:2025.08.09 12:33
出典元: SmartFLASH
著者: 堺屋大地
櫻井翔『放送局占拠』は犯人の動機がいつも同じ…まるで『金田一少年の事件簿』のようなマンネリ感も “正解” と言えるワケ

「嵐」の櫻井翔

 

 正直、「またか」とも思ったが、もはやこれは『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系、以下同)のような、“偉大なるマンネリ” の域に達しているのではないか。

 

 8月2日(土)に第4話が放送された櫻井翔主演のサスペンスドラマ『放送局占拠』。2023年1月期放送の『大病院占拠』、2024年1月期放送の『新空港占拠』に続くシリーズ第3弾だ。

 

『大病院占拠』も『新空港占拠』も、ともに仮面をかぶった謎の武装集団に巨大施設が占拠され、櫻井演じる刑事・武蔵三郎が事件解決に奔走するというストーリー。今回の『放送局占拠』もフォーマットは同じで、東京都知事選を控えて選挙特番を放送していたテレビ局が、妖怪の仮面をかぶった武装集団に占拠されてしまう。

 

『占拠』シリーズは、たった丸1日の事件を1クールかけてじっくり描いていくため、アメリカの大ヒットドラマシリーズ『24 -TWENTY FOUR-』と似たテイストの作品とも言える。

 

 

■動機は定番の “お涙ちょうだい” エピソード

 

 さて、“偉大なるマンネリ” と評したのは、仮面の武装集団に大型施設が占拠されるというフォーマットのことではない。武装集団のメンバーになった犯人たちの動機のことだ。

 

 1作めも2作めも、そして今回の3作めでも、武装集団全体としては “隠蔽された社会の闇を暴く” という大義がある一方、犯人たちの個々の動機は家族や恋人といった大切な存在を亡くした復讐なのである。

 

 たとえば1作め『大病院占拠』で武装集団のリーダーだった青鬼(timelesz 菊池風磨)の目的は、養父と妹的存在を亡くしたことへの復讐だった。今回の『放送局占拠』でも、アマビエ(ともさかりえ)は自死した息子の復讐、唐傘小僧(駿河太郎)は妊娠中の妻を殺された復讐といった具合。

 

 うがった言い方をするなら、定番の “お涙ちょうだい” エピソードだ。

 

 とはいえ、凶行に至った理由として、カネ目当てといった私利私欲や、社会への不満といった義憤よりは、大切な人の命を奪われたという動機のほうが、視聴者も納得しやすいのだろう。

 

■『金田一』の犯人も “大切な人を亡くした” 復讐

 

 それは、DOMOTO(元KinKi Kids)堂本剛主演で1995年と1996年に連ドラが放送され、その後も主演を代えて継続してきた大ヒットシリーズ『金田一少年の事件簿』が証明してきたことでもある。

 

『金田一少年』シリーズには累計で何十人もの犯人が登場しているが、大半の犯人の動機が “大切な人を亡くした” ことへの復讐なのだ。だいたいいつもそのパターンなのに飽きられないのは、ファンから “偉大なるマンネリ” と認識してもらえているからに違いない。

 

 そして、『占拠』シリーズも『金田一少年』の域に近づきつつある。今作でも大切な人が殺されたり理不尽に命を落としたりしたことに対する復讐劇ばかりだが、シリーズファンは「またか」と思いつつ、どこかそのマンネリを期待しているような気がするのだ。

 

 ちなみに、『占拠』シリーズは「土曜ドラマ」(日本テレビ系・土曜21時枠)での放送だが、『金田一少年』シリーズもほとんどが同じ「土曜ドラマ」で放送されていた。また、今回の『放送局占拠』で犯人の1人を演じているともさかは、1995年版と1996年版の『金田一少年』でヒロイン役だった縁もある。

 

■嵐・櫻井翔としては最後の主演作になる?

 

 嵐が来春に活動終了を発表しているので、櫻井にとって嵐メンバーとして主演する最後の連ドラになる可能性が濃厚である。そのため、今回の『放送局占拠』の成否が、個人としてリスタートする俳優・櫻井翔の今後を占う作品になるだろう。

 

『占拠』シリーズは、“偉大なるマンネリ” という共通点がある『金田一少年』シリーズに肩を並べる大ヒット作になるだろうか。今夜放送の第5話にも注目したい。

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