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『坂本冬美のモゴモゴ紅白』第15回/2024年は9組が登場も……1997年は50組中20組と演歌にまだ勢いがあった時代

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記事投稿日:2025.09.13 06:00 最終更新日:2025.09.13 07:32
出典元: 週刊FLASH 2025年9月23・30日合併号
著者: 『FLASH』編集部
『坂本冬美のモゴモゴ紅白』第15回/2024年は9組が登場も……1997年は50組中20組と演歌にまだ勢いがあった時代

坂本冬美

 

 紅組のトリは安室奈美恵ちゃんの『CAN YOU CELEBRATE?』。大トリが五木ひろしさんの『千曲川』というビシッと締まった『第48回紅白歌合戦』で話題になったのは、最後のステージとして『紅白』の舞台に立ったX JAPANの皆さん。この日、解散ライブをおこなった東京ドームから、NHKホールに移動してのステージでした。

 

 X JAPANの登場は34組めで、歌ったのは、『Forever Love』。そこから、由紀さおりさん・安田祥子さんの『トルコ行進曲』、さだまさしさんが『秋桜』、あやちゃん(藤あや子)の『うたかたの恋』、吉幾三さんの『津軽平野』、森山良子さんの『さとうきび畑』と続き、わたしのひとつ前にステージに立ったのが、 “祝! 還暦” のスペシャルバンドで登場された加山雄三さんです。

 

 

 メンバーを聞いたら、皆さん驚きますよ。ギターが、さだまさしさん、TOKIOの城島茂さん、シャ乱Qのはたけさん。ベースがシャ乱Qのしゅうさ  ん。ドラムが、西城秀樹さんとシャ乱Qのまことさん。コーラス&タンバリンは美川憲一さん、前川清さん、堀内孝雄さん。

 

 豪華です。豪華すぎます。次に、たった一人でステージに立たなきゃいけないわたしとしては、苦笑いするしかありません。加山さんが歌ったのは、『夜空の星』『ブラック・サンド・ビーチ』『蒼い星くず』のメドレー『若大将1997スペシャル』です。

 

 最近はすっかりお馴染みとなった『紅白』バージョンのメドレーですが、まだこのころは少なくて。この年にメドレーを歌ったのは、加山さん、郷ひろみさん、SMAPさんの3組でした。

 

ーーえっ!? 最初のメドレーは、亡くなったエルヴィス・プレスリーを偲んで、『ラヴ・ミー・テンダー〜ハウンド・ドッグ』を歌った第28回(1977年)の佐良直美さん?

 

 そうか、わたしが10歳のときなんですね。

 

 編集の方が調べてくださったところによると、佐良直美さんの次は第30回(1979年)の美空ひばりさんの『ひばりのマドロスさん』『リンゴ追分』『人生一路』と、藤山一郎さんの『丘を越えて』『長崎の鐘』『青い山脈』だそうです。

 

 1997年は、まだ演歌が強かった時代。50組中、白組は鳥羽一郎さん、山川豊さん、前川清さん、美川憲一さん、吉幾三さん、細川たかしさん、森進一さん、北島三郎さん、大トリ、五木ひろしさんの9組。

 

 紅組が『NHK新人歌謡コンテスト』で優勝し、『紅白』出場権を獲得した岩本公水さん、中村美律子さん、かおりちゃん(香西かおり)、夏ちゃん(伍代夏子)、洋子ちゃん(長山洋子)、天童(よしみ)さん、オーロラ輝子さん(河合美智子)、小林幸子さん、あやちゃん(藤あや子)、都はるみさん、石川さゆりさん、わたしの12組。

 

 2024年は、白組が初出場の新浜レオンくん、 “演歌界の貴公子 山内惠介くん、純烈の皆さん、 “ビタミンボイス” 三山ひろしくん、帰ってきた “スーパーアイドル” 氷川きよしくんの5組。

 

 紅組は、天童さん、 “ご当地ソングの女王” 水森かおりちゃん、石川さゆりさん、わたしの4組でした。

 

 わたしたち演歌勢には厳しいですが、これが時代の流れであり現実です。

 

ーーいつまでも『紅白』のステージに立ち続けていたい。だからこそ、こう強く思い続けています。時代の波に呑み込まれないように、坂本冬美を歌い続けます。

 

さかもとふゆみ
1967 年3月30日生まれ 和歌山県出身『祝い酒』『夜桜お七』『また君に恋してる』『ブッダのように私は死んだ』など幅広いジャンルの代表曲を持つ。現在、最新シングル『浪花魂』が好評発売中!

 

写真・中村 功、産経新聞
取材&文・工藤 晋

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