梅沢富美男『ゼロ』撮影で原作者からマグカップもらった

『カイジ』『アカギ』『銀と金』『天』。なぜ福本伸行作品は熱狂的に愛され続けるのか……。実写版『ゼロ 一獲千金ゲーム』に出演した梅沢富美男が「福本ワールド」の魅力を語る！

「私は以前から、視聴者にとことん嫌われる悪の総統役をやってみたいと思っていました。『在全無量』の役をオファーされたときは『やっと来たか！』という気持ちでしたね。

【関連：浮気してるのになぜ叩かれないのか「梅沢富美男」の…】

　在全は、総資産1000億円を一代で築き上げたカネの王。ずっと車椅子に座ってモニター越しに参加者を眺めている人物です。

　動きが少ないなかでも、在全の存在感と威圧感を視聴者に感じてもらえるように、原作の在全に『羊たちの沈黙』のレクター博士を足したような感じで、話し方や笑い方を工夫しました。

　在全には365人の愛人がいるので、いろいろなタイプの女性とさまざまなシチュエーションで撮影をしました。視聴者にはそこだけは在全よりも梅沢富美男を感じてもらえたのではないかと思います（笑）。

　実写化作品に参加するときにいつも考えることなのですが、原作を超えることは無理です。とくに福本作品は原作が素晴らしいですから。

　ただ、実写化することでまた別の作品としておもしろいものを作ることは可能。まったく知らない人がこのドラマを観て、原作を読んでみようと思ってくれたなら、出演者としては嬉しい限りです。

　福本先生には、ゲストでワンシーンだけ出演されたときに、お目にかかりました。撮影終了後には、素敵なマグカップと丁寧なお手紙をいただきました。

　撮影後に『カイジ』と『トネガワ』を買ってしまい、夢中になって読みました。あと、先生！　お願いですから『零』の『ギャン鬼編』の続きを描いてください！　その後が気になって、気になって！」

うめざわとみお
67歳　映画、ドラマ、舞台、バラエティ番組などで幅広く活躍する。『梅沢富美男のズバッと聞きます！』（フジテレビ系）などにレギュラー出演中

（週刊FLASH　2018年10月30日号）