現役当時、サッカーのインターハイ優勝経験を持ち、名門市立船橋高校サッカー部の先輩・後輩コンビのペナルティ。今回はツッコミのヒデ(中川秀樹)が小説を出版したと聞き、元芸人のインタビューマン山下が直撃した。
今回の作品は2作目。「人生がやり直せたらいいのに」と思いながら過ごしてきた男女がめぐり会い、互いを大事に思いながら、大切に生きていくという純愛小説だ。
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——作品を読みましたが、内容的に連ドラ化できるんじゃないかと思いましたよ。もしそうなったら、キャストはこの人にやってもらいたい、みたいなのはありますか?
「やっていただけたら嬉しいですけど、主役は菅田将暉君と広瀬すずちゃんですね。でも、主人公は高身長なので、竹内涼真君も嬉しいですけどね。僕の前作の小説は番組で共演したときに竹内君にお渡しできてるんです。もしドラマ化になったら、やっていただきたいです。
監督のみなさん! 今、手を上げていただければ、すぐに決まりますよ! よろしくお願いします(笑)。ドラマ化されて、まず作品に興味を持ってもらって、それから原作を読んでくれたら嬉しいですね」
——いろいろな文学賞がありますが、狙ったりしてますか?
「賞が取れたら最高ですけどね。今回は意識してないですけど、実は次回作をもう書いているんですよ。それは本屋をテーマにした作品なので、完全に『本屋大賞』(本屋の店員さんによる投票で決められる)を狙っている、いやらしい僕が垣間見えます(笑)。
——狙ってるね(笑)。設定が本屋だと、店員さんから共感を呼べそうですもんね。次回作もすでに書いているということは、今後も本を継続して書き続けようと思っているんですか?
「僕はけっこう前からスマートフォンで小説をずっと書き続けてるんです。同時進行で何作品か書いては、編集部に送っているんです。劇場の合間や移動中とかお風呂やトイレでも書けるので、ストレスなく楽しみながら書けています。その中で賞とかいただけるようになったらありがたいですね」
——奥さんやお子さんは、作品に対してなにかおっしゃっていましたか?
「かみさんも読んでくれて、親子の話とか自分の実体験とリンクするところもあって、グッと来たって言ってもらえました。
本の表紙のデザインを決めるときに、僕が好きなのもあって『向日葵とかがいいですね。後はデザイナーさんにおまかせします』っていうことだったんですけど……。後日、編集の方から『ヒデさんの娘さんに向日葵の絵を描いてもらってもいいですか?』って言われたんですよ。
娘はまだ10歳なんで大丈夫かなと思ったんですけど、描いてもらったら『これいいじゃないですか』って言ってもらったんです。それで、表紙は僕の娘が描いた向日葵の絵になったんですよ。
くしくも娘の名前が陽葵(ひまり)という、向日葵から取った名前なんでちょうどいいかなと」
——今回の作品を読んで感じたのは、比喩表現や、うまいこと言おうとしている箇所が多いと思ったのですが(笑)。
「俺のことをわかってますね(笑)。はい、僕ってそういう、うまいこと言いたい人間じゃないですか。
作中で言えば、お寺の住職が『こりゃ一本取られたな。まぁ髪は1本どころか全部取られたがな』とかでしょ? やっぱり同業者の方たちが読んだときに、『うまいこと書いたな』と言われたいというのはありましたね」
小説家にはない芸人さんならではの素晴らしい比喩表現が多数出てくるので、そのあたりも注目してほしい。
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