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ゆでたまごが語る『キン肉マン』と疾走した40年

エンタメ・アイドル 投稿日:2019.06.09 16:00FLASH編集部

ゆでたまごが語る『キン肉マン』と疾走した40年

 

 超人同士の熱いバトルを描いた人気マンガ『キン肉マン』が、2019年で連載開始40周年を迎えた。作者である「ゆでたまご」の2人は、小学生時代から45年以上も、「友情パワー」で結ばれている戦友だ。

 

原作・嶋田隆司先生(以下、嶋田)「18歳でデビューしたころ、まさか同じ漫画を58歳まで描いているなんて、思わなかったです」

 

 

作画・中井義則先生(以下、中井)「僕も、ここまで長寿漫画になるとは、想像もできなかった。競争の激しい『少年ジャンプ』で高校生のころデビューして、まずは1年を目標に、毎日がその積み重ねでしたね」

 

嶋田「藤子不二雄先生に憧れ、共同作業で漫画を描いていました。でも、常に2人きりだから、ストレスも溜まる。そこで僕が原作、中井君が作画というように、役割分担をしたらすべてがうまくいくようになったんです」

 

中井「ジャンプ時代は、人気投票の数字を励みに頑張っていました。2人でやっていたのも大きかった。今日まで、いつも励まし合っています」

 

 プロレスバトルの導入や読者からの超人募集など、さまざまな要素が当たり、同作は絶頂期の『少年ジャンプ』における超人気作品のひとつとなる。

 

 アニメ化、「キンケシ(キン肉マン消しゴム)」と、いくつものブームを巻き起こす。しかし、両氏いわく「人気があるうちに連載を終えたかった」という理由で、同作は1987年に8年間にわたる連載を終えた。

 

 キン肉マン、ラーメンマン、テリーマン、バッファローマン、ロビンマスク、アシュラマン、ネプチューンマンなど、個性豊かな人気超人たちは枚挙にいとまがないが、じつは本編では実力を発揮できなかった超人たちも多数存在する。

 

中井「『絶対に人気が出る』と思って描いたスペシャルマンが活躍せず、締切りに追われて気楽に描いたラーメンマンが人気超人になったということもありました」

 

嶋田「僕の責任でもあるのですが、作画の中井君の描いた超人を生かしきれずに、意外な超人が本編で目立つことがありました。最近ではそういった超人たちに、リベンジの機会を作ってます」

 

 続編『キン肉マン2世』を経て、2011年より連載が再開。200話を超える「完璧超人始祖編」を終え、両氏は今後の展開をこう語る。

 

嶋田「これからも新作を描き続けて、全超人、一人ひとりのエピソードを描きたいという気持ちがあります」

 

中井「ティーパックマンをビルドアップさせて登場させたように、目立たない超人たちのカッコいい姿を見せたい」

 

嶋田「読者からの超人募集、バトルもの、超人の強さの数値化、漫画のWeb連載などは、僕らが最初に取り組んだこと。これからも、パイオニア的な存在であり続けたいですね」

 


ゆでたまご
原作の嶋田隆司(右)と作画の中井義則(左)の漫画家ユニット。1978年、高校在学中に「週刊少年ジャンプ」にて『キン肉マン』でデビューし、人気漫画家となる。同作は現在までに67巻が刊行され、シリーズ累計7500万部を突破。多くの世代に愛読されている

(週刊FLASH 2019年6月18日号)

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