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柳亭小痴楽が語る『男はつらいよ』寅さんは人生の教科書です
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.08.15 06:00 最終更新日:2019.08.26 14:48
2019年8月に誕生50年を迎え、12月には幻の50作めが放映される映画『男はつらいよ』。芸能界・スポーツ界にもたくさんのファンがいる。お気に入りの作品に一家言を持つ、落語家の柳亭小痴楽(30)が、「寅さん」への熱い思いを語った。
「前振りがあってオチがある笑い、美しいマドンナとの出会いや失恋。安定感のあるストーリーが『男はつらいよ』の魅力ですね。
なかでも好きな作品は、第35作『寅次郎恋愛塾』。寅さんは、若菜(樋口可南子)のキューピッド役になり、自分は落ち込む(笑)。第2作『続 男はつらいよ』に出てくる、寅さんのお母さん(ミヤコ蝶々)との親子関係も楽しかった。
第39作『寅次郎物語』は、いちばん好きな作品。満男(吉岡秀隆)に『人間はなんのために生きてるのかな?』と聞かれて『あぁ~、生まれてきてよかったと思うことが、何べんかあるじゃない。そのために人間、生きてんじゃねえのか』というセリフは、名言中の名言だと思います」
ともに江戸っ子が主役である落語と『男はつらいよ』シリーズは、世界観も通じている。
「古典落語のマクラに『江戸っ子は五月の鯉の吹き流し、口先ばかりではらわたはなし』というのがあります。どんなに寅さんの口が悪くて喧嘩になっても、妹のさくらや、おいちゃん、おばちゃんたちは、寅さんの腹の中を理解しています。
寅さんは、僕が憧れる男性像です。亡くなった親父(五代目柳亭痴楽)は、『男はつらいよ』と『仁義なき戦い』を観れば、男は学べると言っていました。僕にとって寅さんは『人生の教科書』です」
【柳亭小痴楽の選ぶ「これを見ろ!」3作】
・『男はつらいよ 寅次郎恋愛塾』(1985年)
・『男はつらいよ 寅次郎物語』(1987年)
・『続 男はつらいよ』(1969年)
りゅうていこちらく
1988年12月13日生まれ 東京都出身 2005年に入門、現在は二ツ目。2019年9月に真打昇進。9月28日、東京・有楽町よみうりホールにて「『落語とトークと寅次郎』 映画『男はつらいよ』50周年記念 特別公演」に出演
(週刊FLASH 2019年8月20・27日号)