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バイきんぐが語る「キングオブコント」優勝ビフォーアフター

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.09.20 20:00 最終更新日:2019.09.20 20:00

バイきんぐが語る「キングオブコント」優勝ビフォーアフター

 

 コント日本一を決める大会『キングオブコント2019』(TBS系)が、9月21日(土)に生放送される。エントリー総数2413組から10組が決勝に進出する。

 

 そこで今回、芸歴16年目で『キングオブコント2012』を優勝したバイきんぐの小峠英二(43)と西村瑞樹(42)に、優勝までの厳しかった芸人人生を振り返ってもらった。

 

 

――バイきんぐと言えば、優勝して世に出るまで16年かかった苦労人というイメージがあります。なかなか結果が出ずに事務所を渡り歩いたり、芸名を「めすどり同好会」に変えたりした時代があったんですよね。

 

小峠 ああ(笑)、僕らが東京吉本にいた頃は、社外のインディーズライブに出てはいけないというルールがあったんですよ。でも、他のライブに出ておきたかったので、会社にバレないように「名前を変えて出ようか」となって。それで「コンビ名なんか、なんでもいいや」って、めすどり同好会をしばらく名乗っていたんです。

 

――でも、「なんでもいいや」っていうわりには、小峠さんがクロヒョウ、西村さんがバードマンなんていう個人名まであって。ガッツリ決めてるがな! っていう印象があるんですけど(笑)。

 

小峠 いやいやいや(汗)。ちょっと面白がって付けたかもわかりませんね(笑)。

 

西村 その後、吉本をやめて、いろんなオーディションに行ってたんですよ。そのとき3年ぐらい名乗ってました。暗黒の3年間です。

 

――そういった暗黒時代を抜け出したのが『キングオブコント2012』で優勝する4年くらい前で、その頃から結果が出始めたんですよね。好転した要因は何だと思いますか?

 

小峠 優勝前の4年間は、2カ月に1回、新ネタを6本書き下ろすライブをやってたんです。6本あるので、いろんなパターンのネタを作ったんですよ。そのうち、お客さんが求めているネタがわかって、今の西村がボケで僕がツッコむネタばかり作るようになって、転がりだしました。

 

――キングオブコント用の作戦は考えましたか?

 

小峠 僕は、「キングオブコント」の決勝でやる2本のネタが、同じテイストじゃないとダメだと思います。しかも2本とも強いネタじゃないと。

 

 1本目面白くて、お客さんがなんとなく「あ~こういうコンビなんだ」って思って、2本目にボケとツッコミを入れ替えたり、急にリズムネタを始めたら、僕はコケるパターンかと思いますね。

 

――去年のチョコレートプラネットと2015年のロッチがそうでした。1本目めちゃくちウケて、みんなが優勝だと思っていたら急に2本目スベって。この現象を起こしている2組の共通点は、1本目と2本目でボケとツッコミを逆にしているんです。確かにそれはあるかもしれません。

 

西村 M-1も1本目と2本目のネタが同じような方が、いいイメージが強いです。

 

――そういえば、決勝の前日に夜勤バイトを入れていたそうですが、コンディションとか心配じゃなかったんですか?

 

小峠 普段と同じ生活をしようと思って。バイトをずっとやっていたから、前日休むんじゃなくて、普通にバイトをやって普通のリズムで普段どおりで行こうと思って。

 

――変にリズムを変えたら平常心が保てず、緊張するかもしれないという考えからですか?

 

小峠 そうです。そうです。でもバイトの人はビックリしてましたけどね。

 

――そらそうでしょ(笑)。寝ずに行ったんですか?

 

小峠 ちょっと仮眠しました。

 

――当日は緊張しなかったんですか?

 

小峠 高ぶりはありましたが、「うわ~どうしよう?」って感じの緊張はなかったです。

 

――それで見事優勝されて、芸人人生が変わりましたよね。

 

小峠 キングオブコントの打ち上げ中に、マネージャーさんの電話が鳴りやまない感じでした。「『笑っていいとも!』が入った、明日『アッコにおまかせ!』が入った」って聞いて、すげぇなと思いました。

 

――優勝してから給料も一気に上がったんじゃないですか?

 

西村 優勝前は、月給が平均で1万とか2万だったんで。

 

小峠 2万あったら、ちょっと嬉しいなって感じで。それが最初24万になって、50万とかになって、倍、倍、倍……。 

 

――いくらのときが一番うれしかったですか?

 

小峠 24万円のときですね(笑)。僕は「お笑いで飯を食う」というのが目標だったので、「やっとこれでお笑いだけで飯を食える」と思いましたからね。

 

西村 僕は優勝賞金500万円をもらったときが一番うれしかったですね。

 

――その500万円は何に使いましたか?

 

西村 すぐになくなりました。借金を返したり、滞納していた税金を払ったりとか。

 

――リアルすぎて夢がないですね(笑)。

 

西村 でも優勝賞金で2人とも時計を買いました。バナナマンさんから「お前ら、優勝賞金で記念に時計を買った方がいいよ」って言われて。それで80万円の時計を買いました。

 

―え! 思い切りましたね! 小峠さんは?

 

小峠 僕は130万ぐらいですかね。

 

※『キングオブコント2019』(TBS系)は、9月21日(土)18時55分から生放送(一部地域は夜19時から放送)

 

取材・文/インタビューマン山下

 1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退。現在はインタビュアー・お笑いジャーナリスト

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