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稲森いずみ「ちゃきちゃきの江戸っ子」に初挑戦
エンタメFLASH編集部
記事投稿日:2016.03.18 14:00 最終更新日:2016.03.18 14:01
東京・新橋演舞場で上演中の劇団☆新感線“いのうえ歌舞伎≪黒≫BLACK”『乱鶯(みだれうぐいす)』公演の製作発表やゲネプロ公開の囲み取材などに出席した稲森いずみ(43)。ビターな味わいの本格派時代劇に挑戦している。
劇団☆新感線の舞台には7年ぶり、2回目の参加になる稲森。
だが、緊張感は初演のとき以上、と気を引き締める。
「3回しか舞台に出ていないのに、2回が新感線っていうのは、もうご縁ですよね。7年前の『蛮幽鬼』のときは、いつも観させていただいていた新感線の舞台に自分が出ることになって、すごくうれしかったのを覚えています。いざ出てみると、本番のステージがすごく凝っていて、驚きました。
毎日、役者さんたちのエネルギーをたくさん感じられて勉強になりました。お芝居をするということを改めて新鮮に考えられるようになりましたね。ふだん、役者さんたちがそれぞれ役づくりをする過程って見ることがないんですが、稽古場では大勢のさまざまな方々の役づくりの仕方を間近で見られたので、すごく刺激になりました」
今回、稲森が演じるのは、主人公、元盗賊の鶯の十三郎とほんのり切ない恋愛関係となる居酒屋の女将・お加代。稲森自身にとっても“初めての挑戦”が多いという。
「こういう役柄は初挑戦だな、と思いました。職業としてもそうですけど、江戸っ子なので。ここまでちゃきちゃきの江戸弁のセリフってこれまでしゃべったことがないんですよ。
これまでは時代劇に出演するときは、きちんと足袋を履いてお作法よくお行儀よく教育された武士の奥方だったりお姫様の役ばかりでしたから、今回みたいに裸足に草履で、前掛けをかけて、『何、言ってんだい!』みたいな口調でしゃべるのも、初めてなんです(笑)。
裸足に草履を履いて、前掛けをつけた時はとても嬉しいような、ちょっぴり恥ずかしいようなそんな気持ちになりました。
劇団☆新感線の稽古は、初舞台のときのお稽古とは全然違いましたね。セリフもそうですし演技の面でもそうですし、声の出し方からして違いますから。
登場人物たちが交わす会話が本当に面白くて、スラスラ楽しみながら読みました。時々、声を出して笑ったりもしながら。舞台裏での過ごし方や稽古場での居方とか、何もかもが新鮮で学ぶことが多かったです。
みなさん本当に楽しそうで、おかげでこちらもガチガチに固くならずにリラックスしていられて。みんなで気を遣って和ませてくださって、そうやってお芝居に臨める現場を作ってくださるので、とても居心地がいいんです。
でもそれでいて、それぞれが役を自分のものにしなきゃいけないという真剣さもものすごく伝わってくるんですけどね。そういう、ふだんとは勝手の違うところに行って、慣れないことをするというのもとても新鮮でしたし、自分を試したり、見つめ直すいい機会でもありました」
これからも、もっと舞台をやりたいと意気込む。
「舞台は、終わった後、自分が成長したと感じることができる魅力があるんです。それは、やっぱりナマだということ。熱というか、エネルギーがそのまま伝わる。
だからこそ体調をちゃんと管理しなきゃいけないという緊張感がいつもありますね。絶対ケガしちゃいけないとか、この場面では絶対この持ち道具を忘れちゃいけないとか。
映像と違って撮り直しができないので、そのへんも常に気が緩まないように、とても真剣にやっています。慣れた現場ではないところに身を置いて新しい刺激を受けることは大切ですね」
共演は、古田新太、大東駿介ら。4月1日まで東京・新橋演舞場。4月13〜30日、大阪・梅田芸術劇場メインホール、5月8〜16日、北九州芸術劇場大ホールで上演。(佐藤博之)