
『シバのおきて』(NHK)で主演している大東駿介
9月30日にスタートしたドラマ『シバのおきて〜われら犬バカ編集部〜』(NHK)が好評だ。
「原作は片野ゆか氏の漫画『平成犬バカ編集部』です。大東駿介さんが演じる主人公・相楽はパチンコ雑誌の編集長でしたが、わがままな性格のため職を追われ、新雑誌開発を言い渡されます。そして愛犬の柴犬・福助を見ていて思いついたのが、“犬バカ”のための専門誌です。飯豊まりえさん、片桐はいりさん、こがけんさん、松坂慶子さんなどが演じるクセ者たちと、新雑誌『シバONE』を立ち上げ、奮闘するという内容です」(芸能記者)
全編にわたり登場するのが、福助をはじめとした愛らしい柴犬たち。「かぶりもの」や「派手な洋服」を着せられたりもする。
Xにも
《絶対毎週笑って泣くやつじゃん》
《シバのおきてがたまらん!癒される!》
《とにかく柴犬が可愛すぎる、わぁい》
などの投稿が寄せられている。
また、辛口ドラマウォッチャーとして知られるコラムニストの堀井憲一郎氏も、Yahoo!ニュースのエキスパート記事で、《紹介記事では「犬好きにはたまらないドラマ」という惹句が目につく。たしかに犬好きは興味を持つだろうが、世の中そういう人ばかりではない。たとえば私は、べつだん犬を嫌いではないが、特段、好きだというわけではない。柴犬がひたすら可愛いドラマだと言われても、べつに惹かれない》と書くも《第1話はリアルタイムで視聴したら、いやはや、清々しく、馬鹿馬鹿しく、とてもおもしろい》と絶賛している。
その一方で、動物病院関係者などからは心配する声があがっている。Xにも《ふくちゃん可愛すぎ 柴犬飼いたい、、、》などの声があがっているが、「ドラマを観たことによる『衝動飼育』がおきないか」という。
心配の声があがる背景には、1980年代後半に起きた「シベリアン・ハスキーの悲劇」といわれる社会問題にある。
「当時、獣医学科に通う学生たちの生活を描いた漫画『動物のお医者さん』が大ヒットしました。そこに登場したのがシベリアン・ハスキーです。
ハスキーは体重が30kgを超える大型犬で、運動量が必要です。そのため、家庭では飼育が難しい犬種なのですが、漫画では側溝に落ちるなどのドジっぷりも描かれ、その天然さが人気を呼んでしまいました。
しかし、漫画のイメージでペットにする人が、結局、飼うことができずに引き取り手を探す『飼育放棄』となる事態が多く発生しました」(ペット業界関係者)
柴犬も、飼育には特有のたいへんさがともなう。実際に柴犬を飼育している愛犬家が語る。
「飼い主が共通して言うのは、換毛期の抜け毛です。柴犬はアンダーコート(下毛)の量が多いので、春から夏は1回、ブラッシングをするとコンビニのレジ袋がいっぱいになるほどの抜け毛が出ます。ペットサロンでシャンプーをしてもらうと『割増料金』が取られるほどです。
また、縄張り意識が強いせいか、家の中でトイレを済ますことができません。そのため台風の日でも大雪の日でも、散歩に連れて行く必要があります。
柴犬ブームと言われる昨今、飼育放棄かあるのかどうかは分かりませんが、譲渡会などでの集まりでも、柴犬をよく見かけるようになりました」
ドラマの力で「動物愛護」への気持ちも強まればいいが……。