ミルクボーイ・駒場
12月22日に決勝戦が開催された『M-1グランプリ2025』(テレビ朝日系)は、過去最多となる1万1521組がエントリー。その頂点に立ったのは、2016年結成の赤木裕ときむらバンドによるコンビ「たくろう」だった。
2人はNSC(吉本総合芸能学院)大阪校の先輩と後輩で、きむらが先輩だ。コンビ名は、きむらが好きな『木村拓哉』と、赤木が好きな『イチロー』から由来している。
「関東ではあまり目立たない存在で、『M-1』も2018年の準決勝進出が最高成績でした。しかし関西での人気は高く、赤木さんの“挙動不審ぶり”は早くから注目されていました。
『M-1』で関西勢が優勝したのは、2019年のミルクボーイ以来となります。このとき、ミルクボーイの決勝戦ファーストラウンドでの出番は7番めでしたが、今回のたくろうの出番も7番め。こうした共通点もあり、優勝が決まると関西の芸人たちは大いに盛り上がったそうです」(芸能担当記者)
今回の審査員席には、そのミルクボーイの駒場孝がいた。初めての『M-1』審査員だ。
駒場は審査員に決まったことで、体重が3kg減ったことを明らかにしていたが、その緊張感は、画面を通してもヒシヒシと伝わってきた。
「朴訥なイメージの駒場さんですから、視聴者も『どんなコメントをするのか』と期待していたと思います。開口一番が『めっちゃ、いいっすね』という感想だったので、苦笑した視聴者も多かったようですが、審査員としてのコメントは的確だと評判でした。
ファーストラウンドで、ヤーレンズにつけた『91点』がSNSで物議を醸しましたが、駒場さんは『2023年に出たときのしょうもなさが、よみがえったなという感じ。ヤーレンズなら司会者をイジらなくても、やれていたはず』と低めの点数をつけた理由を語り、その後も『何をどうすればいいのか』を論理的に説明して、『審査員・駒場』の評価が爆上がりになりました」(同前)
Xにも
《こうしたらもっと良くなるとアドバイス。あらゆる分野の審査員のモデルにしたい》
《漫才を愛してる駒場さんが若手にも慈愛の眼差しを向ける意味がよく分かった》
《相手へのリスペクトと 自分が漫才好きってのが 伝わってきた》
などのポストが目立った。
さらに駒場は、今回のたくろう優勝の立役者だった、という声もあるのだ。放送作家が語る。
「ファーストラウンドでたくろうが漫才を披露したあとの、駒場さんの講評が注目されました。これまでも、ボケの赤木さんのオドオドしたキャラクターを生かしたネタはあったものの、今回はツッコミのきむらさんの、変な誘いに乗らされる筋書きだったため、挙動不審になる意味がちゃんとあった、というのです。
こうした論理的な解説によって、2本めのネタがさらなる笑いにつながったと見るお笑いファンもいるようです」
優勝によりブレイクの道を歩み始めたたくろうだが、意外なところから“ツッコミ”も入っていた。
「赤木さんは、『M-1』で披露したネタで、母校である京都産業大学の略称として、『KSD』と大きく叫んでいました。
これに大学は、公式ウェブサイトで《M-1グランプリ2025優勝、誠におめでとうございます!決勝の舞台で「KSD」の名が呼ばれた瞬間、学生、OB、教職員一同、一瞬だけ耳を疑いましたが(笑)、それ以上に大きな笑いと感動をいただきました。本来、本学は「KSU」ですが、今日から本学は「京都で・すごい・大学(KSD)」を自称いたします》と学長の在間敬子氏の名で文書を発表しました。ミスにツッコミで返したと話題になっています」(前出・芸能担当記者)
『M-1』フィーバーは、まだまだ続きそうだ。
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