
スイーツ★マッスル
「僕は人の意見をよく聞くほうで、名前も衣装も自分発信じゃないんです」と笑うのは、徳島で“筋肉系グルメリポーター”として活躍するスイーツ★マッスルだ。大手広告代理店が調査した「ローカルスター」ランキング四国ブロック1位となった彼のトレードマークは、ピンクと白のファーと、同色のマスカレード。スイーツ★マッスルという名前も含め、周囲から勧められるままに挑戦してきたことが、いまにつながっていると語る。
「筋トレを始めたのは13~14歳ぐらいで、本格的にボディビルのトレーニングを始めたのは20歳のころです。東京で知識を学び、スポーツジムのインストラクターなどをしていました」
約10年間、東京で過ごした後、故郷の徳島へ戻ったスイーツ★マッスルは、地元でスポーツジム「マッスルアカデミー」を開業した。
「ジムは9月で、開業からちょうど25年になります。当時、宣伝も兼ねて、地元のタウン誌に取り上げていただく機会がありました。取材を受けた際、『ボディビルダー=鶏のささ身とブロッコリーしか食べない』という世間のイメージを変えたい思いがあって、実際に甘いものが好きなこともあり『スイーツも大好きですよ』とお話ししたんです。それをきっかけに、タウン誌で新店舗を紹介する短期連載を担当させていただくことになりました。その際、編集長さんから『スイーツ好きのボディビルダーだから、スイーツ★マッスルという名前はどうですか?』と提案していただき、その名で活動を始めました」
スイーツ★マッスルとしての活動を始めると、地元のイベントからも声がかかるようになった。
「ローカルアイドルやヒーローショーの合間に、場を盛り上げる役割で出演していました。ただ、ほかの方々が華やかに着飾って、プロ意識を持って臨んでいるなかで、自分だけがブーメランパンツ一丁で出演していることに抵抗を感じるようになったんです。そこで、ブーメランパンツを星条旗柄にしたり、マスカレードを装着したりと、少しずつマイナーチェンジを重ねていきました。最初のファーは銀と赤だったのですが、『ピンクと白のほうが映えますよ』とアドバイスをもらい、現在のコスチュームに落ち着きました」
徳島での活動を重ねるうちに、地元にとどまらず、全国放送の番組からも出演依頼が舞い込むようになる。
「当時は、グルメレポーターでも何でもなかったのですが、キャラクターのおもしろさに目を留めていただき、『マツコの知らない世界』(TBS系)からお声がかかりました。番組では全国をブロックごとに分け、各地の代表がグルメリポートをおこなったのですが、まわりはプロの方ばかりで、自分ひとりだけ何もできませんでした。その際、ディレクターさんとマツコさんから『味を言葉で伝えるより、筋肉で表現する“筋肉系グルメリポーター”のほうがいい』と助言をいただいたんです。それ以来、何を食べても『腕に効きます』や『これはボディマッチョです』といったように、あえて味を伝えないスタイルを売りに、活動しています(笑)」
個性を全面的に生かして活躍するスイーツ★マッスルだが、活動当初は葛藤もあったという。
「ブーメランパンツ自体はボディビルダーの衣装ですが、ヒラヒラのファーやマスカレードを身につけることには、やはり恥ずかしさもありました。ある番組のロケでは、撮影スタッフから離れた場所で、自分ひとりだけこの格好で駅前を歩き、プッシュアップをするシーンもありました(笑)。それでもおもしろがって声をかけてくださる方がいて、番組やイベントへの出演につながっていきました。素顔で街を歩いていても『スイーツ★マッスルさんですよね?』と声をかけられるようになり、テレビの影響力を実感しています。おかげさまでジムの利用者も増え、なかには『一度、会ってみたくて』と、足を運んでくださる方もいます。ボディビル専門ではなく、個々のニーズやレベルに合わせて指導をおこなっていますので、ぜひ気軽にお越しください」
徳島の魅力を尋ねると、食のおいしさに声を弾ませる。
「いちばんの代表格は徳島ラーメンですね。スープは黒くて濃厚な『鶏マッチョ系』で、生卵を落とすと、すき焼きのような味わいになり、相性ベストマッチョです(笑)。なると金時も絶品で、それを使ったスイーツは、筋肉も喜ぶ『ナイス糖分』です(笑)。徳島が誇る阿波尾鶏も『鶏マッチョ』で、筋肉ムキムキです」と、彼らしい“味より筋肉”なリポートを披露してくれた。
今後の展開については、次のように意気込みを語る。
「最初は恥ずかしいと思っていたことも、いまでは心からエンジョイできています。これからも新しいことに挑戦し、住み心地のいい徳島の魅力を全国へ届けていきたいです。もちろん、全国区の活躍も狙っています(笑)。最近も、周囲の勧めでYouTubeを始めました。僕にとってグルメリポートの正装はオーバーオールなので、ピンクと白のファー、マスカレードに、白いオーバーオールを合わせて撮影しています。ホンジャマカの石塚英彦さんを目標に、生涯現役のつもりでがんばります!」
一見すると強面な印象とは裏腹に、スイーツ★マッスルはとても温かく優しい声の持ち主であり、そのギャップも大きな魅力だ。ぜひYouTubeを通じて、“味より筋肉”のユニークなリポートを楽しんでみてほしい。
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