トレード期限が終わった8月4日(日本時間)、MLB公式サイトが30球団の「パワーランキング」を発表した。
注目されたエンゼルスの大谷翔平のトレードはなかったものの、デッドライン直前になって大型トレードが続々成立。それらを踏まえ、勢力図はどう変わったのか――興味深い内容となっている。
ランキング1位はヤンキース。13年ぶりのワールドシリーズ制覇を目指し、投手・野手を補強。43本塁打と今季絶好調の主砲アーロン・ジャッジ以下、スター選手が揃い、ワールドシリーズ制覇のオッズは4.9倍となっている(オッズはファンタジースポーツ大手『DraftKings』によるもの)。
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2位はドジャース。トレードの補強はなかったが、こちらもスター軍団。オッズはヤンキースと並んで4.9倍。3位はアストロズ。オリオールズからスラッガーのマンシーニを獲得し打線強化。オッズは5.75倍。
上位3チームはトレード期限前と変わらぬ順位だったが、4位にはダルビッシュ有が所属するパドレスが、6位から浮上した。今夏、トレード市場最大の目玉だったフアン・ソトを獲得し、打線を強化。メジャー屈指の抑え投手、ジョシュ・ヘイダーも獲得し、地区首位のドジャースを追う。オッズは12倍だ。
5位にはメッツ。トレード期限前の4位からひとつ順位を落としたが、オールスター後は好調。デグロムとシャーザーの両エースが相次いで復帰し、メジャー最強の先発ローテーションが完成したことで、オッズはパドレスより上の7.5倍。
大きく順位を上げたのが、菊池雄星が所属するブルージェイズ。トレード期限前の12位から7位に浮上した。地区首位のヤンキースからは10.5ゲーム差と大きく離されているが、ア・リーグのワイルドカード争いでは首位。7月に監督が解任されて以降、打線が絶好調で、トレードではブルペンを補強。プレーオフ出場の可能性は十分だ。
なお、エンゼルスは、22位から21位に。抑えのライセル・イグレシアス、若手のブランドン・マーシュらを放出したが、他チームの戦力が大きく下がったため、相対的に順位が上がったようだ。
「勝率が6割を超えているヤンキース、ドジャース、アストロズ、メッツの間にパドレスが割り込んできました。582億円の契約を蹴ったことで話題の大砲・ソトの加入が大きいのは間違いない。
2021年はシーズン終了目前でプレーオフ進出を逃しているだけに、今季にかけるチームフロントの意気込みを感じます。昨オフでケガをしたタティスJr.もプレーオフまでには復帰できる見込みで、期待は高まります。
ブルージェイズも、打線が好調を維持できれば、プレーオフ進出はもちろん、さらに上を目指せそうです」(スポーツライター)
10月はダルビッシュと菊池に注目だ。
( SmartFLASH )