「特別定額給付金」の給付が始まった。国民1人あたり10万円が配られるが、複数の調査によると、使いみちで「生活費」と並んで多いのが、「貯金」だという。備えは大切。だが、経済を回すという意味でも、これを機会に投資を始めてみては――。
「いまは毎日のように、安くなった銘柄をどんどん買っています。延べ200銘柄ぐらいは買ったかな」
こう話すのは、株主優待の名人・桐谷広人氏。コロナの影響で株が割安になっている今こそ、買い増すべきだという。
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新しく投資を始める人も増えている。楽天証券の発表では、3月の新規口座開設数は、過去最高の16万4011口座。そのうち、初心者が7割を占める。
「私の場合、今回の暴落が始まった2月25日から3月中旬に買ったものは、だいたいマイナスになっています。でも、まったく気にしていません。コロナショックは一時的なもので、長期的に見れば、トータルでもプラスになると思っています」
桐谷氏が選んでくれた銘柄は、配当利回りが高く、いい株主優待がある銘柄だ。
「自動車部品メーカーの『ユニプレス』は、5月8日の終値が938円で配当が年55円と、利回りが6%近くあります。定期預金の金利は、3メガバンクの1年定期で0.002%しかありません。給付金は貯蓄にまわす人が多いそうですが、今こそ、投資を始めるチャンスです」
以下では、桐谷氏が推奨する銘柄をご紹介する。コロナ禍で元気がない日本経済。あなたが10万円で株式投資をすれば、企業、そして日本経済を応援することになるのだ。
【桐谷広人氏が推奨「優待&高利回り16銘柄」】
●パレモ・ホールディングス
・配当利回り:未定
・コード/市場:2778/東証2部
・株価(5/8終値):209
・必要資金:2万900
・年初来安値:154
・概要:
「レディースアパレル、バッグの専門チェーン。優待は300株からで、1年に1回、1000円のクオカードがもらえます」(桐谷氏、以下同)
●ユニプレス(★高配当)
・配当利回り:5.86%
・コード/市場:5949/東証1部
・株価(5/8終値):938
・必要資金:9万3800
・年初来安値:809
・概要:
「自動車部品メーカー。優待はカタログギフトで、1年めは1000円相当、3年以上保有すると3000円相当になります」
●ダイキョーニシカワ(★高配当)
・配当利回り:5.47%
・コード/市場:4246/東証1部
・株価(5/8終値):548
・必要資金:5万4800
・年初来安値:417
・概要:
「総合プラスチックメーカー。高い配当利回りに加え、クオカードの優待も。最初は500円、3年以上で1000円に」
●サックスバーホールディングス(★高配当)
・配当利回り:5.65%
・コード/市場:9990/東証1部
・株価(5/8終値):531
・必要資金:5万3100
・年初来安値:522
・概要:
「バッグや財布を販売しています。配当もいいですし、100株で1000円相当、1000株保有で1万円相当のバッグも!」
●河西工業(★高配当)
・配当利回り:5.33%
・コード/市場:7256/東証1部
・株価(5/8終値):507
・必要資金:5万700
・年初来安値:441
・概要:
「自動車部品メーカー。優待は1000円のクオカード。1年以上で2000円に。クオカードは、何枚あっても困りません」
●FJネクスト(★高配当)
・配当利回り:5.58%
・コード/市場:8935/東証1部
・株価(5/8終値):789
・必要資金:7万8900
・年初来安値:719
・概要:
「資産運用マンションを展開しています。以前は10万円を超えていた銘柄で、優待は1500円のカタログギフトです」
●アウトソーシング(★高配当)
・配当利回り:4.82%
・コード/市場:2427/東証1部
・株価(5/8終値):560
・必要資金:5万6000
・年初来安値:348
・概要:
「工場への人材派遣、請負が主力。こんな高利回りは、以前は考えられませんでした。優待は、1000円のクオカード」