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【東京「古民家」再生記】(6)フロ小屋を建てるライフ・マネー 2016.08.07

風呂を作るためにセメントとブロックを用意

風呂を作るためにセメントとブロックを用意

 

 200万円で奥多摩に古民家を買った。次はいよいよフロ小屋の建造である。当初の計画ではフロ小屋は後回しだった。なぜかというとモルタル塗りや配管、水回り工事など、難易度の高い作業が目白押しだからである。

 

 ではなぜ先につくることにしたのかというと、フロ代がバカにならないくらい高いからだ。近くの温泉の入浴料は750円。1週間で5250円。さすがに毎日通うとなるとシンドイ。要するにフロ代をケチるのが、ムリしてフロ小屋を先につくろうとした理由なのだ。

 

●基礎工事が難問だ

 

 まずは、すでに打ってあるコンクリート基礎をチェックしてみる。おそらく築20年以上は経過している基礎は、モルタルの表面にヒビが入ったりして、かなり老朽化していた。全体にコンクリを打ち直す必要がありそうだ。

 

 以前のフロ小屋は、半分がトイレで、しかも汲み取りである。その一角が1m四方ほどの「肥溜め」になっているのだが、はて、これはどうしたものだろうか。ご近所の建設会社「奥森ハウス」の清水専務にチェックしてもらった。

 

清水「これはね、中にコンクリの瓦礫を放り込んでね、『0~40』を流し込めばいいよ」

 

中山「なんですか、その『0~40』っていうのは?」

 

清水「砕石(砂利)だよ。砕石の大きさが『0~40』だから、そう呼ぶの」

 

中山「なるほど」

 

清水「『0~40』を流し込んでタコツキで突き固めればいいから。その前に、汚水槽の底は、ちゃんと抜いておかないとダメだよ。昔からね、井戸とか、水のたまるところを埋め立てるときには底を壊して水を抜かないと、その家に病人が出るって言われてるんだから」

 

 というような会話があり、我々は肥溜めを埋め立てることにした。肥溜めの底には、ここ数週間に降った雨水がたっぷりと溜まっていた。計ってみるとだいたい深さ50cm。これをどうやって抜こうか。

 

 ここは、かつては「うん○」がたっぷり溜まっていたところである。このまま「なかったこと」にして埋め立ててしまいたい気持ちはヤマヤマだが、「病人が出る」とあっては、そうもいくまい。とりあえず家主の私が責任をとって、特大バールで底をつついてみることにした。

 

 付近には、なんとも言えない生臭いようなニオイが漂っている。もちろんもう何年も使っていない汚水層だから、糞尿のニオイはしないのだが……。

 

 バールを雨水に沈めると、コンクリートの底に突き当たった。ゴツゴツと何度かつつくが、なかなか底が割れない、仕方がないので思い切り力をこめて打ち付けると、案の定、跳ねっ返りが顔にかかった。

 

「うえっぷ……最低!」

 

肥溜めの水をなんとか排出したい

肥溜めの水をなんとか排出したい

 

●結局バケツで汲み出すことに!

 

 何度かつついて、ようやく底が割れた。ゴボゴボという音とともにアブクが浮き上がってくる。さらに何カ所か穴を開けて、ようやく水位が少しだけ下がってきた……ような気がした。

 

 だが翌朝、雨水はほとんど減ってなかった。絶望的な顔で覗き込んだカメラマンが、ボソリと言う。

 

「バケツで汲んで捨てるしかないかな」

「それだけはやりたくなかったけどな……仕方ないか」

 

 我々は交代で、なんとも言えないニオイのする雨水を汲み上げては、鼻をつまみながら捨てた。ようやく汚水層が干上がったところで、コンクリの破片を放り込む。プレハブの基礎と周辺のモルタルをコンクリートハンマーでぶっ壊したときの破片が大量に残っていたのだ。さらに『0~40』を流し込み、タコツキで平らにならす。

 

『0~40』の砕石を流し込み、タコツキで平らにならす

『0~40』の砕石を流し込み、タコツキで平らにならす

 

 そしてようやく、コンクリート基礎を打つことにした。廃材を使って型枠をつくり、コンクリートで固めてしまうのだ。セメント袋に書いてある配分を守りながら、セメントを練ってみた。セメントと砂が入ったところまでは、わりとラクにできたが、砂利が入ったとたん重くなった。練るのがものすごくシンドイ。

 

 水の配分がわからなくて、かなりトロトロのユルいコンクリートができてしまったが、ともあれ、型枠に流し込み、ブルーシートをかけて1日「養生」。次の日には、カチンコチンに固まった。我ながら、なかなかの出来映えである。

 

 次はその上に、上部の基礎と同じ高さまでブロックを積む作業だ。ブロック積みは、積んでいく作業はともかく、半端を切り出す作業が、かなり面倒だ。ブロックは目地分の1cmをあわせて、幅40cmで勘定されるが、それがピッタリはまることはまずない。どうするかというとグラインダーで切って半端を調節するのだ。この作業がけっこう面倒だ。

 

 プロならひとりで1日で終わる作業に、我々は4人がかりで2日かかった。ようやく完成したブロック枠に、さらにコンクリの瓦礫を放り込んで、ようやく基礎の高さまで汚水槽を「かさ上げ」することができた。

 

アンカーボルトを入れ忘れていたが、あとからドリルで穴あけして打設

アンカーボルトを入れ忘れていたが、あとからドリルで穴あけして打設

 

 だが、さらにその上に5cm厚のコンクリを打った方がいいという奥森ハウスの清水さんのアドバイスがあった。しかしいっぺんに流し込むのは、シロウトでは難しい。この間のようにたった2袋のセメントを練るだけでも、音を上げたくらいだ。

 

ブロックはアンカーボルトでしっかり補強

ブロックはアンカーボルトでしっかり補強

 

 四畳半弱のスペースに、厚さ5cmのコンクリートを打つとしたら、少なくともセメント袋7個ぶん(ということは砂280kg、砂利420kg)を一度に練らないといけない。これはシンドイ。

 

 しかも先日の失敗でわかったことだが、セメントはあっという間に固まってしまうから、流し込むのに時間がかかりすぎると、強度が落ちてしまう恐れがある。そこで考えたのは以下の方法だ。

 

1.まず、鉄筋を固めるのに必要な周辺部だけ「口」の字型に、とりあえずコンクリを打ってしまう。

2.その後、改めて中央部にコンクリを打つ。

 

 要するに2度に別けて打つわけだ。これなら体力的にもなんとかなりそうだ。

 

 コンクリートは流し込んでから、棒でつつくとか、型枠を叩くとかして、セメントが隙間なく充填されるようにしないといけない。そうしないと、砂利とセメントが分離したまま固まってしまうのだ。

 

 しかしコンクリを流し込むだけで精一杯だった我々のアタマからは、そんなことは、すっかり抜け落ちてしまっていた。 4袋目のセメントを練る頃には、すっかりくたびれ果てていた。腰が痛い。練りグワを持つ手がだるい。力が入らないので、底の方までよく混ざらない。

 

 こんなことだから、うまくいかなくて当然であった。案の定、翌日になって型枠を取り払ってみると、見事な「雷おこし」ができあがっていた。砂利とセメントがうまく混じらずに、ボソボソの状態で固まってしまったのだ。

 

清水「あーあ。こりゃあひどい『雷おこし』だねえ。このままだと、水が染みこんでいくかもしれないわけだよ。そうすると中の鉄筋が腐ってくるから。それはまずいわけだ」

 

 がーん。これじゃ、先が思いやられる。

 

なかなかの出来だが、中はスカスカ?

なかなかの出来だが、中はスカスカ?

 

●今月使ったお金

重量ブロック 150個  1万4700円

耐火レンガ  165個  2万6000円

耐火モルタル   2袋   2700円

セメント    15袋    5400円

砂       36袋    6400円

砂利      30袋    5300円

0~40砕石   7袋    3500円

鉄筋 5.5m×13本      4800円

メッシュ           650円

アンカーボルト×20個    1820円

 

合計          7万1270円

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