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「ラ・トゥール」金持ち有名人が住む高級賃貸マンションの“庶民が知らざる世界”に潜入

ライフ・マネー 投稿日:2020.12.05 06:00FLASH編集部

「ラ・トゥール」金持ち有名人が住む高級賃貸マンションの“庶民が知らざる世界”に潜入

「ラ・トゥール代官山」は2010年の竣工時、「平均187万円」という高額な家賃で話題になった

 

 かつて、高級マンションに住む富裕層といえば “ヒルズ族” だったが、今はそれが “ラ・トゥール族” に取って代わられつつある――。

 

 芸能界の有名カップルや人気男性アイドルグループのメンバー、プロ野球の主力選手、IT社長など、錚々たるメンツが「ラ・トゥール」を住居に選んでいるのだ。

 

 

「最近では、お笑い第7世代を代表する “ある芸人” も、港区内のラ・トゥールに引っ越したそうです」(芸能関係者)

 

「ラ・トゥール」とは、住友不動産の超高級マンション。どれも周囲の建物を圧倒する豪華な佇まいだが、その名を知る庶民は少ない。一般向けの宣伝を、ほとんどおこなっていないからだ。みずからも副都心エリアのラ・トゥールに居住経験がある住宅ジャーナリスト・櫻井幸雄氏に話を聞いた。

 

「ラ・トゥールは現在25棟あり、ほとんどが港区・千代田区・渋谷区など、都心の一等地にあります。住戸の平均面積は約100平方メートルで、すべて賃貸です。ブランドがスタートした2000年ごろには、“オール賃貸” の超高級マンションは、まだ珍しい形態でした」

 

 なぜ金持ち有名人は、ラ・トゥールを選ぶのか。

 

「とにかくセキュリティが厳重だからです。分譲マンションでラ・トゥールのようなセキュリティを構築すると、管理費が超高額になってしまいます。

 

 年金暮らしの方だと、『そんなのいらないよ』という人もいますよね。その点、ラ・トゥールに管理費はなく、家賃に含まれています。毎月、高額な家賃を払える富裕層だけが住んでいるのです」(櫻井氏)

 

 そんな超高級物件の “最高峰” が、「ラ・トゥール代官山」だ。居住者である40代の会社経営者・A氏の協力を得て、本誌は内部に潜入した。地下のガレージには、超高級車や送迎車が頻繁に出入りしている。その横にある100メートル近くの石造りの通路を歩くと、広々としたロビーに出た。

 

 来訪者は、まずフロントで記帳。コンシェルジュから住戸に連絡がいき、居住者から許可が下りて初めてセキュリティカードが手渡される。カードがないとエレベーターは動かず、行き先と異なる階に停めることはできない。

 

 そうして訪れたのは、広さは優に200平方メートルを超え、家賃は月に約250万円というA氏の部屋。目がくらむほど広いリビングで、A氏は住み心地について語ってくれた。

 

「代官山は、ラ・トゥールでも別格扱いで、全体の高級感を引き上げている場所(笑)。賃貸か所有かというのは、私にとって大きな問題ではありません。家で長く過ごして友達を招くなら、リビングが広いほうがいい。

 

 来客用の駐車場もあるし、自分用にも2台ぶん用意されています。数十人入れる共用パーティルームもありますし。利用料は、4時間でわずか1000円です」

 

 サービスも手厚く、バイリンガルのコンシェルジュが24時間常駐しているという。

 

「いや、友人が多く暮らす東京ミッドタウンのザ・パーク・レジデンシィズに比べると、サービスはまだまだです。向こうは運営が、(超高級ホテルの)リッツ・カールトンですからね。

 

 ここもフロントに届いた荷物を部屋まで持ってきてくれるとか、ゴミをドアの外に置いておくと片づけてくれるとか、だいたいのことはやってくれますけどね」

 

 王侯貴族のような、申し分のない暮らしに思えるが……。

 

「渋谷から10分以上歩くので、店は少ないし、夜が寂しいんですよ。六本木ヒルズに住んでいたときは、住民同士でゴルフに行ったり、ラウンジでサッカーを観戦することもあったんです。

 

 ここではハロウィンのときなどに、子供向けの小さなイベントがあるくらい。フィットネスルームはトレーナーが常駐していないので、住人なら無料で使える住友不動産系列の、近所のジムに行くことが多いですね」

 

 居住者間の交流は、少なめだ。

 

「1階の住戸は地下にも部屋があって、専用の駐車スペースから直接出入りできるんです。ほかの住人に会わなくてすむから、人気男性アイドルのご家族が借りていますね。

 

 もっとも、子供がいる家族の方同士は交流があるみたいで、元・国民的美少女の女優さんが、ほかの住民とマンション内でおしゃべりしている姿もよく見かけますよ」

 

 週刊誌にはネタの宝庫だけど、写写丸は一生かかっても住めません。

 

(週刊FLASH 2020年12月15日号)

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