●周山城址(京都)
明智光秀が築城、家臣の明智光忠が城主となり、本能寺の変の前年、天正9年(1581年)に、この城で光秀が十五夜の月見をした記録が残る。
「中央にある桔梗の朱印紋と左下にある『周山城址登城記念慈眼寺印』は手押しされます」(河野さん、以下同)
●福知山城(京都)
天正7年(1579年)、丹波を平定した光秀が拠点とするために築城したことが始まりとされる。銅門、石垣などが当時のまま残っている。
「桔梗紋を大きくあしらった御城印で、『福智山城』の文字は、古文書から写し取っています。2020年の1月1日から販売されています」
●二条城(京都)
徳川家康の命で築城されたが、落雷や火災で天守閣や本丸御殿が消失。現在は二の丸御殿が残り、城全体が世界文化遺産である。
「徳川家家紋・三つ葉葵は、二条城に現存する飾り金具に刻まれた御紋から起こされました。令和の改元時には、限定御城印も作られました」
●郡上八幡城(岐阜)
遠藤盛数が、美濃の名族・東氏と戦った際に築いた陣所とされている。廃藩置県後に取り壊されたが1933年、大垣城を参考に再建。
「御城印ブームの火つけ役。伝統工芸品の手漉きの美濃和紙に、歴代城主5家の家紋と、城の別称『積翠城』の角印が手押しされます」
●会津若松城(福島)
「若松城」「鶴ヶ城」の別称でも知られる。伊達政宗、蒲生氏郷、上杉景勝など名だたる武将が城主になり、歴史ドラマを繰り広げた。
「地元では『鶴ヶ城』の名で親しまれているため、御城印もそれにならっています。歴代8城主の家紋が並ぶ、豪華な御城印ですね」
●彦根城(滋賀)
天守閣は、江戸時代から残る「現存12天守」のひとつで、国宝に指定されている。金亀山に築城されたことから、別名は「金亀城」である。
「武田軍を配下にした井伊隊が『赤鬼』と恐れられたことから、御城印も赤地。家紋の『丸に橘』、旗印に使われた『井桁』、歴代城主の名前に使われた『直』が記されている」
●名護屋城跡(佐賀)
「名護屋城跡から出土した『五七桐文飾瓦(ごしちきりもんかざりかわら)』の拓本からデザインした、とても貴重な御城印です。五七桐は豊臣家の家紋。『名護屋城』の墨書きは、佐賀県
嬉野市在住の書家・織田独灯氏によるものです」
こうじょうだん
4000人を超える登録者(団員)が、城の訪問記録や写真を投稿して情報を共有する「参加型コミュニティ」。全国の城で開催されるイベントを紹介する「お城ニュース」や、御城印の最新情報も発信している
写真提供・攻城団
(週刊FLASH 2020年12月15日号)