新型コロナウイルスへの感染リスクを避ける動きから、「非接触」で決済できる、電子マネーなどの支払い方法に注目が集まった2020年。クレジットカード、電子マネーなどの最新情報を発信するサイト「ポイ探」の担当者は、それまで乱立していた電子マネーが淘汰され「サービスの選択肢が絞られてきた」と話す。
「たとえば『Origami Pay』は『メルペイ』に吸収され、2020年6月にサービスを終了しました。またLINE Payはキャンペーン合戦の末に赤字を出し、ソフトバンクグループの企業と経営統合することが発表されています」
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電子マネーを選ぶ際に重要なのが、ポイントの還元率だ。基本的に「還元率1.5%」なら合格点といわれる。さらに自分のライフスタイルに合ったものを選ぶことで、より多くのポイントが貯めやすくなる。
そこで今回、質問に答えていくだけで、自分にもっとも合う電子マネーが見つかるチャートを作成した。まずは、以下をご覧いただこう。
さらに以下では、「ポイ探」担当者に、電子マネーごとの “使いこなすコツ” を解説してもらった。
1)楽天ペイ
「楽天が提供する、QRコード式の決済アプリです。ネット通販は『楽天市場』を利用することが多い、という方におすすめです。お子さんがいるなど、家族の人数が多いと買い物額も膨らみがちになります。楽天グループに利用を集約していくことで、効率的にポイントが貯められます」(「ポイ探」担当者・以下同)
楽天ペイを使う際、アプリの「お支払い元」として、電子マネーの「楽天キャッシュ」を指定する。さらに楽天キャッシュへの残高チャージを、クレジットカードの「楽天カード」でおこなうように設定する。こうすることで、楽天キャッシュでの支払いに1%、楽天カードによるチャージの際に0.5%の楽天ポイントが還元されるので、合計で1.5%の還元率となる。
「対象店舗でポイントがアップするなどのキャンペーンも、頻繁に開催されています。ウェブ上でのエントリーが必須であることも多いので、つねにチェックを怠らずに」
2)d払い
通販はAmazonを使うことが多く、スマホはドコモユーザー、という人におすすめなのが、NTTドコモが展開している「d払い」だ。
「街中の店舗での買い物で0.5%、オンライン店舗なら1%のdポイントが還元されます。d払いの支払いは、月々の電話料金と合算して支払うことができます」
電話料金の支払いをクレジットカードにすれば、引き落としの際、カードのポイントも付与される。還元率が1%のカードなら、d払いでの買い物と合わせて、最低でも1.5%の還元率となる。ただし、引き落としに「dカード」を使うと、カードのポイント還元がゼロなので注意しよう。
「毎週金・土曜にオンライン店舗で買い物をすると、dポイントが2%プラスされる『d曜日』というイベントがあります。さらに、3店舗で買い物すると5%プラスに。
つまりd払いが使えるAmazon、無印良品ネットストア、メルカリなどで買い物すれば、従来の還元率1%に5%が上乗せされ、合計6%のdポイントが還元されるということ。クレジットカードの二重取り分と合わせ、7%還元も可能です」
d曜日は毎月、エントリーする必要がある。忘れずに!
3)PayPay
「ソフトバンクグループが提供する『PayPay』は、地方の商店街などでも使えるお店が多く、地方在住者の強い味方。とくに最近は、自治体とのコラボキャンペーンが目立ち、対象自治体の加盟店で買い物をすると、還元率30%なんていうこともあります。またソフトバンク、ワイモバイルユーザーは、基本の還元率が1.5%になります」
PayPayアプリにクレジットカードを紐づけて支払うことも可能だが、高い還元率を狙うなら、支払い方法を「PayPay残高からの支払い」に設定しよう。これは、あらかじめ口座にお金をチャージしておき、そこから支払う方法だ。
「チャージは、電話料金とまとめて払う『ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い』がベスト。PayPayでの支払い時に0.5%が還元され、電話料金の引き落とし時にクレジットカードのポイントが還元されます。
カードを『ヤフーカード』にすれば1%のTポイントが還元されるので、還元率は合計1.5%。ヤフーカードから直接、PayPayへのチャージも可能ですが、それだとカードに対するTポイントの還元がないのです」