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日本最強の城を戦闘力、防御力、城主力で判定…3位は大坂城、2位は安土城、1位は?
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.05.09 11:00 最終更新日:2021.05.09 11:00
日本の城はおもしろい。防御力に秀でた城もあれば、反撃特化型の城や、権力者の威光を示す豪華絢爛な城もある。立派な天守だけではなく、櫓や石垣、城内の構造など見どころは無数にあるのだ。
「基本的に日本の城は専守防衛ですから、防御力が高めに設計されています。重要なのは広さと高低差。攻めにくい地形に築かれている城ほど、戦闘力は高い。また、城主の実力も大事。将軍や有名大名の城ほど、強い城といえます」
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そう語るのは、歴史研究家の小和田泰経氏(49)。今回、小和田氏に城の「戦闘力」を示す防御力、反撃力、城主の実力の3項目から、最強の30城を選んでもらった。
1位は江戸城。日本最大級の広さと、将軍の威光で造られた城は、戦闘力も日本一だ。
「総構(そうがまえ)といって、今の四谷見附や赤坂見附あたりまでがすべて江戸城で、その外側の防衛線も突破しないと中に入れない強靭な防御力です。
また、武蔵野台地の突端に築かれているので、じつは大手門の内と外では、相当な高低差があります。立地もよく考えられて造られています」
総構とは城と城下町一帯も含めて、その外周を堀や石垣、土塁で囲い込んだ構造のこと。高低差を感じるには、桜田門や半蔵門のあたりから、今の皇居を望むとわかりやすい。
2位は、織田信長が築いた安土城だ。「天守が豪華だったのと、高石垣で造られているのが特徴です。
背後に観音寺城という山城があり、いざとなったらそちらに逃げ込むこともできるし、琵琶湖に面しているので船での脱出も可能です。ただ、反撃はしにくい構造です」
かつては、五重七階の豪華な天守が存在していたが、原因不明の火災で消失。近世城郭の祖型として、天守台礎石群などが残っている。
3位は大坂城(明治以前はこの表記)。豊臣秀吉が贅の限りを尽くして完成させた名城だ。現在、我々が目にしているのは3代目天守である。
「秀吉時代の大坂城を評価しての3位です。総構に守られ、豪華な天守で経済力を見せつける効果もありました。
上町台地の突端にあり、北側は川、東と西は断崖。大坂冬の陣では、敵が攻めてくる南側に真田丸が造られ、防御力と反撃力は高かった。出丸は攻撃の足がかりになるんです」