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【食堂のおばちゃんの人生相談】43歳・メーカー勤務者のお悩み

ライフ・マネー 投稿日:2021.05.10 11:00FLASH編集部

食堂のおばちゃんの人生相談】43歳・メーカー勤務者のお悩み

 

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/根は真面目さん(43)メーカー勤務】
 顧客からのクレーム対応が苦手で、以前「本当に心から謝っているのか?」と言われたことがトラウマになっている。部下にまかせていても、「上司を出せ!」と言われることもある。クレームを上手に処理するコツは?

 

 

【山口先生のお答え】
 クレーム対応、大変ですよねえ。「僕を嫌いになっても○○を嫌いにならないで下さい」で収まればいいけど、中には「ふざけんな!」と怒る人もいますからね。

 

 クレームの電話をかける人は2種類いて、純粋に不具合を怒っている人と、所謂クレーマー、文句つけることを楽しんでいる人です。前者は適切な対応をすれば納得してくれるはずなので、おそらくあなたが手を焼いているのは後者への対応と思われます。

 

 断言しますが、クレーマーは寂しい人です。楽しくおしゃべりできる相手や悩みを聞いてくれる相手が身近にいない人です。自分の気持ちを聞いてくれる相手が、店やメーカーの苦情処理係しかいないので、赤の他人相手に延々と文句を垂れ続けるのです。

 

 クレーマーには素敵な彼女とラブラブの人や、年末ジャンボに当たった人はいません。ほとんど全員、自分の人生に平不満だらけです。

 

 クレーマーから電話が来たら、まず「この人は不幸なんだ」と自分に言い聞かせて、相手の言うことをじっくり聞いてあげましょう。そして、相手が言いたいことをすべて吐き出し終わってから「まことに相済みませんでした。必ずお気持ちに沿うように対応させていただきますので」とか何とか常套句を言ってあげましょう。

 

 根は真面目さん、クレーマーは文句を言っているんじゃありません。寂しくて堪らない気持ちを、必死に訴えているだけなんです。気持ちを大きく持って、優しく話を聞いてあげてください。


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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