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坂本龍馬、西郷隆盛、勝海舟…幕末志士が浸かった温泉で癒やされよう!
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.12.26 16:00 最終更新日:2021.12.26 16:00
長年、歴史上の有名人の愛した温泉を研究してきた上永哲矢さん(歴史紀行作家)。最新刊『戦国武将を癒やした温泉』(天夢人刊)の付録に掲載されている「幕末志士ゆかりの温泉」より、坂本龍馬、西郷隆盛、勝海舟編をお送りする。
【坂本龍馬も浸かった塩浸温泉】(鹿児島県霧島市)
「京都の近江屋で討たれる前年(1866年)、坂本龍馬は、妻のおりょうを連れて鹿児島へ向かいました。傷の療養を兼ねた新婚旅行です。訪れたのは日当山(ひなたやま)温泉、塩浸(しおびたし)温泉、栄之尾(えいのお)温泉、硫黄谷(いおうだに)温泉。
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なかでも、塩浸温泉を気に入って18日間も滞在したそうです。このときの様子を、姉の乙女に『この世の外(そと)かと思われ候ほど〜』と手紙に書くほど、特別な時間を過ごしました。夫妻が入浴したとされる湯船が、今も温泉地の河原に残っています。やや熱めですが、成分も濃厚でとても気持ちのいい湯です」(上永哲矢さん)
<龍馬とお龍の湯>鹿児島県霧島市牧園町宿窪田3606(塩浸温泉龍馬公園内)
【西郷隆盛も浸かった吹上温泉】(鹿児島県日置市)
「明治10年(1877)の西南戦争に散る3年前、温泉好きの西郷隆盛が都合3度も湯治に訪れた名湯です。とくに明治7年には、40日以上も滞在したという記録が残るほど、お気に入りの湯でした。
宿の敷地内に源泉を持ち、そこから湧き出る硫黄たっぷりの源泉は、実になめらかで肌ざわりも最高。東京での政争に疲れ切っていた西郷が、どんな気持ちで故郷の温泉に浸かったのだろうと考えると、感慨もひとしおです。近くに西郷来湯の碑もありますので、西郷どんファンの方はぜひ見に行ってほしいです」(上永さん)
<中島温泉旅館>鹿児島県日置市吹上町湯之浦1106
【勝海舟も浸かった霧積温泉】(群馬県安中市)
「明治20年頃、勝海舟はこの霧積温泉を訪れたそうです。皮膚病の療養も兼ねての骨休みだったとか。当時は別荘地として賑わいましたが、現在は一軒宿の『金湯館』のみ。ここには海舟のほか、伊藤博文なども宿泊に来ていて、大日本帝国憲法の草案が練られた、といわれる部屋が残っています。今では温泉のほかには本当に何もないような山のなか。その山中からこんこんと湧き出る源泉の瑞々しさ、大自然の静寂が、日常の喧騒から解き放ってくれるでしょう」(上永さん)
<金湯館>群馬県安中市松井田町坂本1928
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