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樺沢紫苑の『読む!エナジードリンク』最強の入浴法ベスト5…家で“サウナ気分”を味わう方法

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2022.05.23 06:00 最終更新日:2022.05.23 06:00

樺沢紫苑の『読む!エナジードリンク』最強の入浴法ベスト5…家で“サウナ気分”を味わう方法

最強の入浴法ベスト5

 

 ゴールデンウイークは、昨年に比べて各地で人出が大幅増だったとか。ようやく、ふつうの日々が戻りつつあることを感じさせるニュースです。外出する機会も増え、活動的になるのはよいことですが、「巣ごもり生活」とのギャップから、疲れをためこんでしまう人もこの先大勢出てくることでしょう。

 

 疲れをとるのに手っ取り早い方法は風呂です。先日私のYouTubeチャンネル「精神科医樺沢紫苑の樺チャンネル」で「最も効果のある疲労回復法ベスト3」という動画を公開しました。そのときに気づいたのが、意外と効果的な入浴法を知らない人が多いということ。そこで今回は、心と体の疲れを圧倒的に回復させる入浴法についてお伝えします。

 

 

■(1)湯船につかる

 

「風呂を沸かすのは面倒」だからと、シャワーですますという人がけっこういるかもしれません。しかし、疲労回復ということでは、湯船につかるのがいちばん。体の汚れはシャワーでも十分とれますが、湯船につかるとシャワーでは得られない、次の3つの特別な効果があります。

 

(1)温熱効果:体が温まり、筋肉がほぐれ、血流もよくなり、疲れがとれやすくなります。

 

(2)浮力効果:水の浮力によって重力の影響が減るため、筋肉への負荷が減ってリラックスしやすくなります。

 

(3)静水圧効果:水による圧力、静水圧によって手足の血管や内臓などが刺激を受け、全身の血行改善やむくみ解消に役立ちます。

 

■(2)眠りを深める「寝る90分前入浴」

 

「風呂に入るのは寝る直前」「朝風呂がいちばん」という人もいるでしょうが、就寝90分前に風呂から上がる「寝る90分前入浴」が、圧倒的に眠りを深めてくれます。睡眠学の権威、スタンフォード大学の西野精治教授が推奨する方法です。

 

 たとえば、23時に眠りにつきたい場合は、21時半までに風呂から上がると、寝るまでが90分となります。お湯の温度は40度、湯船につかる時間は15分が目安です。

 

 深い睡眠に入るためには、深部体温(体の内部の体温)を約1度低下させる必要があります。風呂から上がると、その後、徐々に気化熱で皮膚温が低下し、続いて深部体温が低下するのですが、寝る90分前に上がると、ちょうど布団に入るころに深部体温が1度下がった状態になります。最高の眠りのタイミングといえるでしょう。すとーんと深い眠りに入り、成長ホルモンがたっぷり出ます。

 

 成長ホルモンは、言い換えると「疲労回復ホルモン」。筋肉の疲れをとり、新陳代謝を高め、お肌もつやつやにする。いいことずくめの健康ホルモンなのです。

 

 ただし、42度くらいの熱い風呂が好きな方は、寝る前120分には、風呂から上がるようにしてください。体温が下がるのに、40度のときよりもよけいに時間がかかるからです。

 

 残業などで深夜に帰宅したときは、風呂に入ってすぐに布団に直行したいところですが、それだと、体温が高い状態が続くのでなかなか眠りにつけません。基本的に入浴は睡眠によいのですが、寝る直前に熱い風呂に入ると、「眠れない」原因になります。

 

■(3)温冷交代浴

 

 最近、サウナが大ブームです。サウナに入ると気持ちがいいし、疲労も回復する。誰しも「整った!」ことを実感できるでしょう。私もサウナが大好きで、毎日でも入りたいくらいですが、じつは自宅でもサウナ気分を味わいながら、疲労回復に絶大な効果がある方法があります。

 

 その方法とは「温冷交代浴」。「42度の温浴」と「18度の冷浴」を交互に繰り返すというものです。温浴による「血管の拡張作用」と、冷浴による「血管の収縮作用」、つまり、血管の拡張と収縮を繰り返すことで血流がよくなり、体内に発生した疲労物質を押し流してくれます。また、温浴で副交感神経が、冷浴で交感神経が刺激され、自律神経のバランスが整ってくるのです。

 

 温冷交代浴は、疲労回復効果が非常に高く、プロのスポーツ選手の多くが試合後の疲労回復に活用しているといいます。

 

 自宅でおこなう場合は、冷浴を冷水シャワーで代用できます。温浴3分、冷水シャワー30秒を数回繰り返す方法が一般的ですが、私はサウナに近い感覚で「温浴」7~8分、「冷水シャワー」30秒~1分、「休憩」3~5分。これを1セットとして、2~3セット繰り返すのが好きです。サウナに近い爽快な気分、リラックス効果、そして疲労回復効果を実感できます。

 

( 週刊FLASH 2022年5月31日号 )

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