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QRコードPayPayと統一のLINE Pay「使うメリットなし?」と思いきや意外な“業界”に活路が
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2022.07.16 06:00 最終更新日:2022.07.16 06:00
LINEとヤフーが経営統合して1年4カ月の2022年7月、LINE Payは、店頭のQRコードをPayPayと統一した。2021年8月には、すでにPayPayの加盟店でもLINE Payが利用できるようになっていた。
QRコード決済の中で45.4%(2022年1月、MMD研究所調べ)と、圧倒的なシェアを誇るPayPay。今後、LINE Payをあえて使うメリットはなくなった――かというと、そうでもない。ある“業界”では、その特性から、これからもLINE Payが使われ続けていく、というのだ。
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それはいわゆる“パパ活”と呼ばれる業界だ。事情通が語る。
「一般に現金でやり取りされることが多いパパ活の世界ですが、盗まれたり、親に財布の中身をチェックされて『なぜこんな大金を?』と追及されたりなど、現金ゆえのリスクがあります。また、現金をそのままもらうことに抵抗を感じる女性も、ごくたまにですがいるのです。
そのため、あとで現金化しやすいLINE Payで、キャッシュレスでやり取りするパパ活が増えているのです」
それなら、PayPayでもいいような気がするが……。
「PayPayを現金化するには、自分の銀行口座に出金して、それをATMで下ろす必要があります。家出同然の状態でパパ活をやっている女性の場合、自分名義の口座を実家に管理されていて、自由に引き落とせなかったり、残高をつねにチェックされたりしていることも多いのです。なので、銀行口座が必要なPayPayは、敬遠されます。
しかしLINE Payなら、銀行口座がなくても、コンビニのATMで直接、出金できるのです。ATMの指示どおりにQRコードを読み取り、パスワードを入力するだけです。手数料が220円、かかりますが、余計にパパから送ってもらえばいいだけです」
もうひとつ、水商売などの“スカウト”が活躍する業界でも、LINE Payが人気だという。それは、LINEがそもそもコミュニケーションアプリだから、という点に理由がある。事情通が続ける。
「スカウトにとって、声をかけた女性の連絡先をゲットするのは生命線。そこで『ギフトを送るから、LINE交換しようよ。お金もすぐ送れるよ』と言って、相手の連絡先を入手するのです」
LINEギフトとは、LINEを経由してギフトカードや商品の引換券を送れるサービス。これを受け取るためには、相手とのIDの交換が必要になる。そのため、多くの女性が交換に応じてくれるというのだ。もちろん、LINE Payでのお金のやり取りも可能になる。
「結局、ほとんどの女性はもらうものをもらったら、すぐブロックしちゃうんですけどね(笑)。ただそれでも、お金がなくなると、向こうから連絡してくる女性もゼロじゃないんですよ」(同前)
統合されても、意外なところで生き残っていきそうなLINE Pay。需要があるうちは、消えてしまうことはなさそうだ。
( SmartFLASH )