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樺沢紫苑の『読む!エナジードリンク』“スキマ時間”で出張を100倍楽しむ方法
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2022.08.08 06:00 最終更新日:2022.08.08 06:00
今ちょうど、北海道出張の帰りの飛行機で、この原稿を書いています。ここのところ、新型コロナウイルスの感染者数が日本全国で過去最多を更新し続けていますが、機内はほぼ満席。観光客も多いのですが、ワイシャツ姿の男性もたくさんいて、出張する人も、非常に増えている印象です。
拙著『精神科医が教える 毎日を楽しめる人の考え方』(きずな出版)では、スキマ時間の利用やちょっとした工夫で、毎日を楽しむ(まいたの)秘訣を詳しくお伝えしています。当連載でも「まいたの」のコツを何度か紹介してきましたが、今回は私を例に、「出張を100倍楽しむ方法」についてお伝えします。
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■1時間で「ついで」に楽しむ
今回の出張のメインは、苫小牧市役所でのメンタルヘルスについての講演です。14時から16時までの2時間の講演ですが、それだけで東京にとんぼ返りをするのはじつにもったいない。そこで、苫小牧に1時間早く着いて、昼食に海鮮丼を食べることにしました。事前に「苫小牧 グルメ」でネット検索したら、美味しそうな海鮮丼の写真が目に入ってきて、おおいに食欲を刺激されたからです。
12時に苫小牧に着いて、「海の駅ぷらっとみなと市場」までタクシー移動。そこで、海鮮丼をいただきました。海鮮丼といえば、小樽や函館が有名ですが、苫小牧もレベルが高く、かつ値段もリーズナブル。ウニ、イクラのほか、10種類ものお刺身がのって、お値段なんと2400円です。どのネタも新鮮で美味しい! 小樽、函館で同じものを食べたら、1000円は多くとられるでしょう。圧倒的なコストパフォーマンスで、大満足です。
食後、まだ時間に余裕があったので、市場でお土産を購入。さらに、市場を背景にして、YouTubeを撮影(動画撮影は私にとって重要な仕事です)。そこから、研修会場に移動して、講演をこなしました。
今回、海鮮丼を楽しむために、私がしたことといえば、本来の飛行機より1本早い(1時間早い)便の予約。それだけです。
海鮮丼のためだけに苫小牧を訪れる人は少ないでしょう。海鮮丼はあくまで「ついで」かもしれませんが、この「ついでに楽しもう!」という発想が、「まいたの」のチャンスを飛躍的に増やすのです。
何かひとつの目的だけのために、はるばる出かけていくのは、交通費もかかるし、時間もとられるので大変です。でも、何かの「ついで」なら負担は軽くてすみます。そこがいいのです。
■「ついで」に仕事を入れる
今回、苫小牧での講演が決まったときに、真っ先に頭に浮かんだのは、「そのためだけに、東京~北海道を往復するのはもったいない」。そこで、講演の翌日に「紀伊國屋書店札幌本店」で90分間のトークイベントを計画しました。結果、60名の方にご来場いただけました。
最近は、日本各地から書店のイベントのお誘いをいただくのですが、90分のイベントのためだけに、飛行機で往復していたのでは採算がとれません。ギャラはほとんど出ませんので、交通費分が持ち出しになるからです。
しかし、今回はすでに北海道に来ていますから、書店のイベントを追加しても、持ち出しにはなりません。イベントの時間の90分を投資するだけで、ふだんは会えない地方の読者の方にお目にかかることができます。
さらに、私の『アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)などの本を大展開している書店さんにも喜んでいただけます。今回は、参加者の人数分、60冊の本が売れました。イベントもチョー盛り上がり、とても楽しかった! まさに、いいことだらけ、一石四鳥の効果です。
出張のついでに「遊ぶ」だけではなく、出張のついでに「仕事」をするのが樺沢流です。他人の2倍、3倍遊びますが、そのぶん仕事も2倍、3倍こなします。満足度、充実度、達成度も、2倍、3倍になる。なんと楽しい出張でしょう!