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オナニーは週1回、トイレでスマホ…認知症になる「男の悪習慣」20 専門医は「やめれば物忘れ改善の可能性も」

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2023.05.28 06:00 最終更新日:2023.05.28 06:00

オナニーは週1回、トイレでスマホ…認知症になる「男の悪習慣」20 専門医は「やめれば物忘れ改善の可能性も」

2020年7月に、テレビ番組の企画で軽度認知症であることが判明した蛭子能収さん

 

 ピーコさん、蛭子能収さん……。テレビで活躍してきた有名人が、認知症を患っている。ちょっとした物忘れをするたびに「もしかして自分も……」と怯える読者も多いだろう。

 

老化とともに、物忘れが多くなるのは自然なことです。日常生活に支障をきたさなければ、正式な認知症ではありませんが、立派な“初期症状”ではあるので注意が必要です」

 

 

 と語るのは、ブレインケアクリニック名誉院長で、アルツハイマー型認知症治療の第一人者である、今野裕之氏だ。

 

「認知症は一度、発症したら、二度と回復しない病だというイメージですが、リコード法によって“治療”が可能だということがわかってきました。認知症は、アルツハイマー型認知症が70%以上を占めます。この病気はアミロイドβが増加することで発症しますが、リコード法は、その発生原因に着目しておこなう治療法です。具体的には、生活習慣や摂取する栄養素を改善します。逆にいえば、アミロイドβを増やす習慣を断つ治療法だということです」

 

 その一部が、以下に挙げる20の“悪習慣”だ。

 

「これらをやめることが、認知症予防の第一歩。物忘れが改善する可能性もありますよ」

 

【脳への刺激編】

 

■1年間で買う服が10着以下

 

「認知症予防において大切なのは、いかに脳を活性化させるかということです。おしゃれに気を使えば、脳に刺激が与えられます。ふだん着ていない色の服や、入ったことのないお店で買ってみるなど、積極的に冒険しましょう」(今野裕之医師、以下同)

 

■仕事以外で休日に遊ぶ友人がいない

 

 2016年におこなわれた米国の研究結果では、人との交流が多い知的な仕事をしている人のほうが、認知能力の衰えが少なかったと報告されている。「とくに男性に多いのは、定年退職後、仕事上の人間関係が消えてしまい、認知症が進行するケースです。意識して、職場以外の友人を作りましょう」

 

■自炊をしていない

 

「外食ばかりだと栄養が偏りやすく、脳を活性化する栄養素が不足します。また、料理はマルチタスクを要求され、指先を細かく動かす高度な作業です。脳を活性化させるために、自炊をする習慣を持つといいですね」

 

■耳が聞こえづらい

 

 中年期に難聴があると、高齢期に認知症のリスクが約2倍、上昇するというデータがある。「聴覚を介した脳への刺激が減り、コミュニケーションもうまく取れなくなってしまいます」

 

■歩く速度が人より遅い

 

「歩行速度や歩幅は、認知症のリスクと密接な関係があることがわかっています。歩幅が狭く、歩行速度が遅い人は、発症するリスクが2倍以上高いので、歩き方を意識的に変えてみましょう」

 

■食事は一人ですることが多い

 

「会話をしながら食事をすると、複数の動作を同時におこなうことになり、脳の活性化が期待できます。また、ゆっくり食事をすることになり、消化にもいいんです」。“孤独のグルメ”は、認知症予防にはNGなのだ

 

■睡眠時間が短く、週末に寝だめする

 

「深い睡眠に入っているときに、認知症につながるアミロイドβという“脳のごみ”が排出されます。睡眠不足が続くことよって、ごみが溜まりやすくなり、認知症のリスクが高まります。“寝だめ”は科学的に効果がないので、日々の睡眠が大切です」

 

■温泉旅行は、いつも決まった定宿がある

 

「安心できる場所を持つことは脳にとって悪いことではありませんが、せっかくの旅行は、できるだけ行ったことのない場所に行くほうが、新しいことにふれるチャンスが広がり、脳を刺激することができます。冒険したり、挑戦することが大事です」

 

■トイレにスマホが欠かせない

 

「若者に多い“スマホ認知症”を発症するリスクがあります。次々と新しい情報を得ることに慣れると、ひとつのことに集中できなくなる傾向があります。さらに自律神経が乱れ、脳が疲労しやすくなり、認知症のリスクも高くなってしまうのです」

 

■オナニーの頻度が週1以下

 

「男性は異性への興味を持ち続けたほうが、認知症になりづらいという研究データがあります。性的な興味を完全に失っている場合、性ホルモンの低下が背景にある可能性があります。性ホルモンは、認知機能にも関連しているので大切です」

 

【炎症編】

 

■歯磨きをせずに寝てしまうことがある

 

「アミロイドβの蓄積が、認知症を引き起こす原因のひとつです。アミロイドβは脳に炎症が起きると、防御反応として蓄積されることがわかっています。歯周病も炎症のひとつなので注意が必要です。歯磨きは小まめに、丁寧にやりましょう」

 

■残業が多く、休みが少ない

 

「多大なストレスを受けると、脳内で炎症が発生します。その結果、アミロイドβが蓄積されてしまうのです。さらに、コルチゾールというストレスホルモンが分泌され、脳の神経細胞を破壊します。息抜きが大事です」

 

■お酒を一滴も飲まない、または毎日飲んでいる

 

「非飲酒者より、少量飲酒者のほうが認知症のリスクが低いというデータがありますが、逆に、大量に飲酒する人もリスクが高いです。もちろん、飲めない人が飲む必要はありません」

 

■いびきがうるさいと家族に指摘されたことがある

 

「いびきがうるさいということは、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。睡眠中に呼吸が止まると、脳が低酸素状態になり、ダメージを受けてしまうのです。また、睡眠不足で日中の認知機能も低下してしまいます。病院に相談してください」

 

■水分補給はジュースやコーラ

 

「砂糖やブドウ糖を含む食べ物は、急激に血糖値を上げます。そして、体で使いきれないブドウ糖が老化を促進する『糖化』や『炎症』といった問題を起こします。清涼飲料水に限らず、ケーキやアイスクリームなどが好きな甘党は要注意です」

 

【毒素編】

 

■揚げ物料理をよく食べる

 

「揚げ物に使われる油や、高熱を加えたときに生成される過酸化脂質などの物質は、体内で炎症を引き起こします。また一部では、サラダ油に含まれる毒素が認知症を引き起こすという指摘もあり、注意が必要です」

 

■タバコを吸っている

 

「言わずもがなですが、タバコには3大有害物質であるニコチン、タール、一酸化炭素のほか、70種類以上の発がん性物質が含まれており、これらはアミロイドβの蓄積を引き起こすことがわかっています。まさに百害あって一利なしなのです。まずは、タバコの本数を減らしてください」

 

■ほぼ毎日のようにマグロを食べている

 

「マグロやカジキなどの大型の魚には、神経毒性を持つ水銀が多く含まれている可能性が高く、アミロイドβを増やす可能性があるので、食べすぎは禁物です。もちろん、良質なたんぱく質やミネラルを摂取できるので、ほどほどに食べるのが大事です」

 

■お風呂のカビを見て見ぬ振りをしている

 

「空気中を漂うカビ胞子が体内に取り込まれると、脳が毒素だと判断して、アミロイドβが増えます。こうしたカビ胞子の典型的な発生場所は、浴室の黒カビです。放置せず、すぐに掃除してください」

 

■エアコンの掃除をしたことがない

 

「浴室のカビと同じ原理です。エアコンの場合、目に見えないため気がつかない人も多いですが、部屋中にカビ胞子という毒素がばらまかれます。湿気のこもった壁や車の中などに生えるカビも危険です」

 

 あなたはいくつの習慣をやめられる?

 

写真・アフロ、時事通信 取材/文・吉澤恵理(医療ジャーナリスト)

( 週刊FLASH 2023年6月6日号 )

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