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【ニャイス・トゥー・ミート・ユー!】三毛ねこのオス
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.01.20 06:00 最終更新日:2018.01.20 09:23
三毛ねこのオスが生まれる確率は、3万匹に1匹といわれる。姫路城から北西へ約3キロ、閑静な住宅街にある喫茶店に、そんな珍しいオスの三毛ねこがいる。同じく三毛のメスである福ちゃんと暮らす、たーちゃんだ。
「兄妹と間違えられるほど仲よしですが、実際はそうではないんです。たーちゃんは11年ほど前、当時お世話になっていた動物病院の前に、段ボール箱に入れて捨てられていました。
保護した病院の先生が調べると、オスの三毛だとわかって。びっくりして『三毛のオスは幸せを招くそうです』と、我が家に譲ってくださったんです」(飼い主で店主の平塚こずえさん・以下同)
福ちゃんがやってきたのは、その約半年後。常連客の家の縁の下で野良ねこが生んだ、数匹のなかの1匹だった。
「母ねこが1匹だけ残してどこかへ行ってしまったそうで、その常連さんが、残された子を『飼ってあげて』と連れてこられたんです。生後10日くらいで、ノミだらけでねえ」
不憫に思った平塚さんは、そのねこに幸せになってほしいとの願いをこめて「福ちゃん」と名づけ、引き取った。温厚なたーちゃんは、福ちゃんがやってくると大喜び。妹のようにかわいがったという。そして三毛ねこコンビの噂は次第に広がり、東京など遠方からも、お客がやってくるようになった。
「お客さんから『何か記念になるものはないですか?』と聞かれ、たーちゃんの肉球スタンプを押した『招福カード』を作っていたこともありました。
それを大事にしまっていたお客さんから『娘が受験に合格した』『宝くじで3万円当たった』なんていう知らせをいただいたことも。私にはたいした幸運はきてないけど(笑)、この子たちに会ったお客さんの笑顔を見るのが、いちばん幸せなことかもしれません」
(週刊FLASH 2017年11月7日号)