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物価高ラッシュのなか「のとじま水族館」入場料“値上げ”にファンたちから歓迎の声…担当者が語る“理由”

石川県にある「のとじま水族館」(写真・のとじま水族館提供)
この4月から4000品目以上の食品が値上げされ、電気・ガス料金も値上がりするという。この物価高ラッシュを嘆く声が多いなか、快く受け入れられている“ある値上げ”がある。
石川県七尾市の「のとじま水族館」は、入場料の改定を発表した。一般が1000円、中学生以下は無料だったが、3月22日からは一般が1890円、中学生以下は510円に“値上げ”される。その理由を担当者に聞いた。
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「イルカショーの再開にともない、以前の通常料金とさせていただくことになりました。2024年の震災で、長らく中止になっていましたが、ようやく準備が整い、3月22日から再開します」
2024年1月1日に発生した能登半島地震で、大きな被害を受けた、のとじま水族館。水槽につながる配管などが損傷し、2頭のジンベエザメなど約4000の個体が死んでしまい、ペンギンやイルカ、アシカなどを全国の施設に避難させた。7月から営業を再開したが、イルカショーや一部の生物の展示ができず、入場料を期間限定の特別料金としてきたのだった。
「ジンベエザメは、2024年10月から、県内の定置網に入った個体を1体、展示しています。愛称は来館者投票により『モモ』に決まりました。イルカは預けていた施設から戻り、健康状態を確認しながらトレーニングをおこなってきました。大きな被害を受けましたが、ようやく以前の状態にまで立て直すことができたと思います。
当館の『完全復活キャンペーン』として、3月22日からイルカショー再開以外にも、さまざまなイベントを開催します。ぜひ、のとじま水族館に遊びに来てください」(同前)
この“値上げ”を、あるブロガーが《あまりにもうれしい値上げのニュース》としてXに投稿したところ、1万のリツイート、5.7万の「いいね」が集まり、大きな反響を呼んでいる(3月21日現在)。Xでは、ほかにも
《やっと震災前の、いつもの、のとじま水族館に戻ることができるんですね!》
《よかった。本当によかった。おかえりなさい。年パス買いに行くからね!》
など、完全復活を喜ぶ声が多くみられる。
地震に豪雨と、相次ぐ災害に見舞われた能登。復興は「道半ば」だが、春は確実に近づいている。