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麻木久仁子、朝は「お粥」で体を温める…脳梗塞、乳がんを経験して出合った「薬膳」のちから【私の朝食ルーティン】

麻木久仁子は薬膳研究家として著書も多数
各界でトップを張る人気者たち。その食卓を拝見すると、「毎日、同じ朝ごはん」に決めている人も――。
管理栄養士の水流(つる)琴音さんに、毎朝同じものを食べることについて聞くと「栄養バランスがよければ、毎日同じ朝食でも問題ありません。準備が簡単ですし、材料の無駄を減らせますよね」とのこと。
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タレントで薬膳研究家の麻木久仁子は、2010年に脳梗塞、2012年に乳がんを経験。ライフスタイルを整えたいという思いから、薬膳の勉強を始めた。
「薬膳学では、体が静かに休んでいる夜は『陰』の時間、活発に動く昼間は『陽』の時間と捉え、陰から陽にスイッチングする朝の時間には、体を温めるものを取ったほうがいいとされています。
年齢を重ねると、体を温める力が弱っていきます。朝、体を冷やすものを食べてしまうと、立ち上がりが鈍くなってしまうんです。
そこで私が4年ほど前から食べているのが、お粥です。炊飯器のお粥機能である程度の量を炊いて、小分けにして冷凍にしておけば簡単ですよ。
季節のお野菜をトッピングすると、見た目も味も楽しめます。これからの季節はネギやしそ、生姜やミョウガなどの香味野菜をたっぷり刻んで合わせたり、黒酢を少しかけるのがおすすめです。
春は肝臓の機能(肝気)を整え、血を蓄える季節でもあります。レバーを生姜と甘辛く煮たものや、落花生を刻んで振りかけるのもいいですね。
私はお米が入っていたほうが力が湧くのですが、白湯やホットミルク、季節の野菜のスープでもかまいません。騙されたと思って1週間、朝に胃を温めることを意識してみてください。体の調子がよくなったと感じると思います。
薬膳で体がドラスティックに変わることはありませんが、人生観や人間観を含めて考えさせられることが多い、おもしろい学問だと思います」
あさぎくにこ
司会やクイズ番組で活躍多数。2016年に国際薬膳師、2019年に国際中医師の資格を取得。著書に『パパッと元気 おいしい! かんたん!! 温活薬膳レシピ』(毎日新聞出版)など