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ライオンは1日50回、イルカは人間に近いスケベさ…動物に学ぶ「驚きの性行動」を人気研究家が解説

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記事投稿日:2025.09.07 06:00 最終更新日:2025.09.07 07:07
出典元: 週刊FLASH 2025年9月16日号
著者: 『FLASH』編集部
ライオンは1日50回、イルカは人間に近いスケベさ…動物に学ぶ「驚きの性行動」を人気研究家が解説

イルカはじつはかなり“いやらしい”動物だという(写真・Brook Peterson/Stocktrek Images/getty images)

 

 夏といえばアバンチュール……だが、体力も精力も落ちてきた年代には厳しい季節だ。ただでさえ、50代既婚男性の80.8%が、配偶者とセックスレス傾向にあるという(マッチングアプリを手がけるレゾンデートルの2023年調査)。

 

 そこで、ようやく涼しくなってくるいまこそ「性のリスキリング」。動物のSEXを、絶倫自慢の「オラオラ型」、濃厚プレイの「テクニシャン型」に分類し、動物研究家のパンク町田氏に、その性行動について聞いてみた。

 

 

「交尾のおもな目的は子孫を残すことですが、快楽やコミュニケーションの一環としておこなう高等な動物や、集団性のある動物もいます」

 

 チンパンジーや猿などが代表例。ボノボはオス同士が勃起したペニスを突き合わせ、擦り合わせる「ペニスフェンシング」や、メス同士が陰部をこすり合わせる「ホカホカ」という行動を取る。親子やきょうだい相手におこなうこともあるというから驚きだ。

 

「これらの行動で、ボノボはスキンシップを取り、お互いの精神をコントロールしているんです。外からの刺激をうまく利用して、内面を切り替えるのが得意な動物なので、人間より優れている面もあるといえるかもしれません。だって、僕は精神的にどんなに落ち込んでも、お父さんとペニスフェンシングしたいと思わないですもん(笑)。てか、無理ですから」

 

 イルカのSEXは快楽重視で、人間に近い性行動といえるそうだ。そして特筆すべきはライオン。その回数、1日に50回! まねするのは難しそうだが、気持ちだけでもその意気で、秋の夜長に臨みたいものだ。

 


【絶倫自慢の「オラオラ型」動物 に学べ!】

 

<ホッキョクグマ/“OKサイン” を嗅ぎ、体力で挑め>

 

「単独行動を基本としており、オスは発情期に入ったメスのにおいを追跡します。そして発情期のメスをめぐって、オス同士が戦うことも珍しくありません。めでたく勝者となったオスはその後、数日にわたってSEXするのです。まさに絶倫、体力勝負ですね」(動物研究家・パンク町田氏。以下同)

 

<ウサギ/世間体を捨て、愛に生きよう>

 

「ウサギは性欲が強いことで有名です。人間と違い、世間体を気にしなくていいから、いいですよね。しかし、メスは子育てを非常に短い期間しかおこなわず、数分、授乳しては巣を離れるなど、“置き去り型”の育児をします。そして子を残して、自分は別のオスを求め、繁殖していくんです。人間にたとえるなら“スケベ妻”ですが、これがウサギの生存戦略なんです」

 

<ヒレナガチョウチンアンコウ/体が溶けるほど愛すべし>

 

「生きた状態で目撃されることのめったにない、深海生物です。異性に出会う機会が少なく、オスはメスに食いついたら一生、離れません。SEXしたまま生活していきます。モテるメスはオスを数匹ぶら下げて、“逆ハーレム状態”です。そしてオスは、メスに取り込まれて融合し、一生を“生殖器”として生きていくのです」

 

<プードル/かわいい顔してエロいギャップで迫れ>

 

「犬のなかでも、小型犬はとにかくスケベが多いんですよ。僕も保護犬や繁殖犬を含めて何百頭と見てきましたけど、チワワやマルチーズなんかもそうですが、とくにプードルは人間の足や手にしがみついて、ぽこぽこ腰を振って自慰行為をするのは日常茶飯事。逆に言うと、それだけ繁殖力がすごいんです。一方で、紀州犬や柴犬のような日本犬系は、発情期以外はほとんどSEXしません。つまり“無駄撃ち”がないんです」

 

<ライオン/とにかく数をこなし、権威を保て>

 

「一日に50回以上もSEXするのが、ライオンです。オスの絶倫ぶりに頭が下がりますが、じつは、強いのはメスのほう。オスは“使いもの”にならなくなると、群れから追い出されちゃう。いままでさんざん群れを守ってきた功労者に対して、『もうあんたはSEXできないから、次の若いオスにするわ』って感じです。生々しいな、と僕は思うんですよ」

 

<ニホンザル/“公開SEX”で格の違いを見せろ>

 

「ニホンザルは厳しい階級社会に生きています。優位なオスとメスはみんなの前で堂々と交尾し、力や地位を誇示します。いわば“公開SEX”です。一方、劣位のオスとメスは人目を避け、こっそり関係を持つしかないのです」

 

<キタノヤツデイカ/出合い頭の運命を信じろ>

 

「水深800mの深海にいる、孤独なイカです。出会いが少なく、チャンスがあったらオス・メスの見境なくSEXしてしまうんですよ。前戯も愛撫もなく、オスは相手の体にペニス状の長い突起で精子カプセルを突き刺すと、ほどなく死んでしまいます。一方、アオリイカやスルメイカなど、なじみのあるイカの場合、足の1~2本が生殖器の役割を持っています。あなたが食べているゲソ焼きも、生殖器かもしれないですよ」

 

<アデリーペンギン/見た目にだまされるな>

 

100年以上前の南極探検隊が観察したアデリーペンギンの生態によると、徒党を組んで1羽のメスを襲ったり、死んだメスにまで性的行動をしたり、別の群れのメスや若いオスに交尾を試みる姿もあったそうです。水族館では、小柄で愛らしい人気者なんですけどね」

 

【濃厚プレイの「テクニシャン型」動物に学べ!】

 

<ゾウ/色気を熟成させ発散させるべし>

 

「人間でも年上の男性がストライクな女性がいますが、メスのゾウは誰もが“老け専”。とくに、50代前後のオスが大人気です。ゾウのオスは『マスト』と呼ばれる発情期に、こめかみから強いにおいのする分泌液を流し、尿にもフェロモンを含ませます。年齢を重ねるほどこのマストが長く続き、より強いフェロモンを出せるため、メスはもうメロメロになるんです」

 

<キリン/「そこまでしてヤリたいのか」と思われても>

 

「キリンのオスは、メスの発情兆候を知るためにおしっこを飲みます。その味やにおいで発情状態を確かめるといわれています。まれに糞を食べることもあります。糞尿を食べてエロスのサインを読み取るなんて、まさにスカトロですよね」

 

<サンショクウミワシ/ときには無茶をしてSEXへの執念を見せろ>

 

「サンショクウミワシのような猛禽類は、『ディスプレイ』というアクロバティック飛行をしてから、SEXをします。それが求愛行動になっているので、うまくないとSEXまでたどりつけません。なかには飛行中に事故死してしまうケースもあります。危険な行為ですが、人間でもSEXをしたいがために無理をする若者はいますからね」

 

<ボノボ/けんかをしたらSEXでなだめろ>

 

「けんかをなだめるために、または単に“社交”としてもSEXをするのが、アフリカの類人猿・ボノボです。好戦的なチンパンジーと違って平和を好み、SEXでホルモンを調整し、“仲直り”に活用しているんです。性欲に支配されて交尾しているわけではなく、仲間への思いやりの意味合いも含まれていると思います」

 

<ムササビ/ほかの男に抱かれても……「俺の女」と信ずべし>

 

「ムササビはSEXのあと、オスがメスのアソコに粘液で『交尾栓』 をつくり、別のオスとはSEXできないようにしてしまうんです。ところが、別のオスがそれを引っかけて抜いてから、自分の精子を入れることもある。まるで貞操帯の攻防戦ですよね。リスやハムスター、コウモリにも見られる、したたかな生存競争のひとつなんです」

 

<チンパンジー/“SEXは生きるため”割り切るのもアリ!?>

 

「チンパンジーのメスは、自分の子を守るために複数のオスと交尾します。誰の子かわからなくすることで、ほかのオスからの子殺しを防ぐんです。まさに“生きるためのSEX”。一方、オスは、木の実や肉などをメスに差し出してSEXを要求することがある。物欲と性欲を結びつけているんです。チンパンジーは、“売買春”をしているといってもいいでしょう」

 

<イルカ/「クリーンな奴ほど遊んでいる」と知れ>

 

「イルカはクリーンなイメージがありますけど、じつはかなり、いやらしいんです。フェラチオだけでなくクンニまでやる。性行動に娯楽性が強く、たまったものを吐き出す“はけ口”の意味合いが大きいですね。繁殖ではなく“遊びのSEX”。人間に近いスケベさを持っていると思いますよ」

 

パンク町田氏
動物研究家。1968年生まれ。昆虫から爬虫類、鳥類、猛獣などあらゆる生物の生態に詳しい。現在は千葉県旭市で研究施設「アルティメット・アニマル・シティ」を運営する

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