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南極点まで1126キロ歩いた冒険家「50日間同じパンツだった」
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.03.25 06:00 最終更新日:2018.03.25 06:41
18年間で累計9000キロを踏破した冒険家・荻田泰永(40)。『クレイジージャーニー』で松本人志を驚愕させた“北極男”が、満を持して南極へ渡った。日常的に極地冒険をする男だからこそできた、リアルな活動報告!
●報告1「退屈で死にそうだった!」
「苦しかったかとよく聞かれますが、北極に比べれば、ぜんぜん余裕でした(笑)。むしろ、景色も変化がなく、退屈で死にそうでした。でも、退屈でいいんです。
そもそも冒険とは、想定外のことが起きてはいけないものなんです。技術と経験と知識を総動員して、何も起きないように、毎日同じことを繰り返すのです」(荻田氏、以下同)
●報告2「サラリーマン並みに規則正しい生活だった!」
「南極にいるあいだ、ずっと太陽が沈まない白夜でした。だから毎日時計を見て、同じ時間に行動するようにしていました。7時起床。9時から19時まで歩いて、食事して、日本の事務局に連絡をして、22時就寝。それの繰り返しでした」
●報告3「向かい風にも備えは万全だった!」
「1126キロの行程は、日本でいえば東京から稚内の少し先くらいまで。いやー、歩きましたね(笑)。ずっと緩やかな上り坂で、しかも、『カタバ風』といわれる山から沿岸への向かい風が吹きつけてくる。
正直、いい加減にしてほしかったですが(笑)、風が吹くのはわかっていました。備えていけば、リスクにはなりません」
●報告4「生命体とはまったく出会わなかった!」
「北極ではシロクマと何度も遭遇し、睡眠中にテントを揺すられたことも2度あります。一方、南極の今回のルートは、ペンギンどころか生物がまったくいない。たぶん、ウイルス、バクテリアならいるんでしょうが……」
●報告5「夕食はいつも“バターご飯”だった!」
「日々の食事もだいたい同じ。朝はオートミール、昼は森永製菓さんに作ってもらった冒険用チョコバーを歩きながら食べて、夜はアルファ米にバターかチーズ、乾燥肉です。たまに食べた『白い恋人』もおいしかったなあ」
●報告6「50日間同じパンツをはいていた!」
「南極にいると、当然シャワーなんか浴びられません。でも、気持ち悪くないし、違和感もない。50日パンツを替えないと、帰国してもどうでもよくなります(笑)。でも、もちろん日本にいるあいだは普通に清潔にしていますよ!」
●報告7「正月は餅で祝った!」
「南極でクリスマスとお正月を過ごしました。クリスマスは夕食の乾燥肉を増量して、お正月は餅とおしるこ。荷物は1グラム単位で軽量化していくのですが、クリスマスの飾りつけとトナカイの被り物は外せませんでした(笑)」
●報告8「南極は真夏。ぜんぜん寒くなかった!」
「南極のほうが寒いとよくいわれますが、向こうは真夏ですから。寒いときでマイナス20°Cくらい。マイナス10°Cだと生暖かく感じますよ。北極は海が凍っている時期じゃないと行けないので、マイナス50°Cくらいになります」
●報告9「『お悩み相談』を受けていた!」
「あまりに余裕があったので、ツイッターで『南極お悩み相談』を受け付けていました(笑)。冒険家になりたい人、受験生、薄毛に悩む人……。いろんな相談がありました。日々の単調な営みのなか、僕も励みになりました」
●報告10「総費用は2000万円。ご協力に感謝!」
「今回の費用は2000万円でした。スポンサーさんにお願いしたり、皆さんからクラウドファンディングで応援いただいたり。自分の名前と足で見つけてこなければいけない。
ご支援いただいた2000万円は、ぜんぶ使って帰ってきました。本当にありがとうございました!」