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「高品質サプリメント」日本にはきわめて少ない理由

ライフ・マネー 投稿日:2018.04.05 11:00FLASH編集部

「高品質サプリメント」日本にはきわめて少ない理由

「写真:AC」

 

「身体の中の栄養素の濃度を最適な状態に保つことで、身体の機能を向上させ、病態の改善をする治療法」をオーソモレキュラーといいます。

 

 この療法では、病気を改善させるために必要な栄養素を「至適量」補充することが基本になります。この至適量は、食事だけで達成することが困難であることが多く、サプリメントを用いることになります。

 

 オーソモレキュラーの創生期には、治療として十分に効果が得られるサプリメントがありませんでした。そのため、オーソモレキュラーに関わる医師や専門家たちが集まり、いかに品質が良く、効果を十分に得られるような治療用のサプリメントを製造するかについて、ディスカッションしていたといいます。

 

 たとえば、水溶性のビタミンの場合、食材から抽出する過程で、水を使って洗浄する工程が多くなると、多くの有効成分が水に溶け出してしまいます。

 

 また、粒状になった成分を他の成分と均一に混合するためにも、水を使ってしまっては問題が生じます。

 

 そのため、これらの問題を解決するために、抽出や混合攪拌などの過程で、水ではなくエタノールを使うことにしたのです。

 

 ちなみに、エタノールを使うと、水と比較してはるかに高額になり、引火性もあることから扱いも煩雑になるため、エタノールを製造過程に組み込んでいる工場は、日本国内では現在でも数カ所です。

 

 また海外では、厳しい工場の規格基準が決められており、最も厳しいいくつかの国際基準を全て満たしているサプリメントメーカーは数少ないのが現状です。

 

 いまではインターネットを通じて、様々な情報を得ることができ、サプリメントも同様に手軽に入手することが可能になっています。

 

 しかし、もし正しい情報が提供され、その通りの量に相当する栄養素のサプリメントを用いて補充したにもかかわらず、十分な効果が得られないときには、選択したサプリメントの質が低いことが原因として考えられるのです。

 

 創業当時は熱心に研究開発に取り組み、治療用のサプリメントとして高い評価が得られたあるアメリカのサプリメントメーカーがあります。その会社はその後、大手資本が注目し、買収されてしまいました。

 

 その後も治療用のサプリメントとして一般へも販売しているのですが、実際に輸入して治療に使用してみたところ、表示通りの栄養素の種類と量から予想される効果が得られませんでした。

 

 そのため、食品分析センターへそのサプリメントの分析を依頼してみたところ、表示されていた中心となる栄養素は「検出しなかった」という報告書が戻ってきたのです。

 

 この結果を見たときには驚き、目を疑いましたが、同時に、治療効果が得られない理由がはっきりとして、少しホッとした気分であったことを覚えています。

 

 また日本国内では、あるメーカーが、医師などの専門家を無料で招待し、豪華なホールでお土産付きの講演会を開催しました。その際に、メーカーの方が「これからは医療用として先生方の使用に耐え得る効果の確かなサプリメントをラインナップします!」と表明されたことがありました。

 

 この言葉を聞いたときには、「それではいままでのサプリは、いったいなんだったのだろう……」と素朴な疑問を禁じ得なかったものです。

 

 

 以上、溝口徹氏の新刊『最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門』を元に作成しました。体内の栄養バランスの乱れが多くの病気(がんや精神疾患も含む)や不調の原因であると考え、栄養となる物質の材料を食事やサプリメントで補充することを提案するオーソモレキュラー。第一人者に依る徹底解説です。

 

●『最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門』詳細はこちら
https://smart-flash.jp/shinsho-guidance-87

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