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「1日3回の雑な歯磨き」より「夜15分のブラッシング」が効果的…ハーバード院卒の歯科医が伝授する「長寿のための口腔ケア」とは

ライフ・マネー 記事投稿日:2026.08.10 06:00 最終更新日:2026.08.10 06:00

「1日3回の雑な歯磨き」より「夜15分のブラッシング」が効果的…ハーバード院卒の歯科医が伝授する「長寿のための口腔ケア」とは

ブラッシング術を指南する大岡洋氏とモデル役の美波那緒(写真・福田ヨシツグ)

 

「口内をいかに清潔に保つかが『命』を守る直結策なのですが、日本人の予防意識はまだまだ低いのが現状で……」

 

 そう嘆くのは、日本人歯科医師として初めて米国のハーバード大学歯学部・公衆衛生学部大学院を修了した大岡洋氏(大岡歯科医院院長)だ。世界水準を知る歯科医師が、生涯健康な歯を保つ “令和の最新メソッド” を伝授する――。

 

 日本の歯科医院数は約6万5000軒と、コンビニより多いが、なぜ予防意識が低いのか。

 

「国民皆保険制度がなく治療費が高額な米国と違い、日本は保険診療で安価に治療できるため『痛くなったら治せばいい』と甘く考えがちです。

 

 同様に、『悪くなったらインプラントにすればいい』という過信も危険です。天然歯より細菌感染に弱く、手入れが疎かになればすぐに抜け落ちます。1本100万円単位の費用がかかり、老後資産計画が狂う原因にもなりかねません」(大岡氏。以下「 」内同)

 

 その予防意識の低さが招く最悪の事態が、日本人の死因6位の疾患「誤嚥性肺炎」だ。

 

「口腔内が細菌だらけだと、食事中にむせた際などに細菌が肺に侵入し、致命的な肺炎を引き起こしやすくなります」

 

 そして、口内を細菌の巣にする元凶こそ「歯周病」だ。

 

■歯の白い面を中心に磨くのは大間違い

 

「歯周病は、成人の8割が罹患していると推計され、ギネス世界記録で『人類史上最も感染者数の多い感染症』に認定されるほど蔓延しています。

 

 歯周病菌が血管から全身をめぐると、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病のリスクを高めます。厄介なのは15〜20年かけて進行し、末期まで自覚症状が出ない点です。『虫歯ゼロ』の人ほど通院習慣がなく、重症化しやすい。症状がなくても定期的なメンテナンスが欠かせません」

 

 では、この恐ろしい歯周病を防ぐにはどうすればよいのか。大岡氏は「 “歯磨き” の常識をアップデートする必要がある」と指摘する。

 

「歯の白い面を中心に磨くのは大間違いです。歯周病を防ぐには、細菌の侵入口である歯と歯肉の境目(歯周ポケット)をブラッシングし、汚れを取り除く『歯肉へのマッサージ』が必要です」

 

 便利な電動歯ブラシについても、大岡氏は注意を促す。

 

「電動歯ブラシによる毎分約3万回の強烈な振動は加減が難しく、汚れを落とすだけでなく、繊細な歯肉まで痛めつけやすい。知覚過敏を引き起こす原因になりかねません」

 

 1日3回の雑な歯磨きよりも、夜1回15分のブラッシングのほうが効果的だという。

 

「こまめにブラシするのが難しい人は、一日1回でも構いません。ただし、 “夜寝る前” におこなうことが絶対条件です。日中は唾液の自浄作用が働きますが、睡眠中は唾液が減り、細菌が繁殖しやすい危険な時間帯になります。一日3回、5分ずつサッと磨くより、夜寝る前に1回15分以上かけて徹底的に汚れを落とすほうが効果的です」

 

 慌てて磨いたり、感覚に頼って適当にすますのもNGだ。

 

「ブラッシングは “手の筋肉運動” です。鏡を見ずに急いでブラシすると、無意識に “サボり癖” を発揮し、磨きやすい場所に偏ります。鏡を使い、自分の目で手のクセを厳しく監視することが不可欠です。

 

 元気な今のうちから、正しいブラッシング習慣を徹底して身につけること。それが、生涯元気でいるための最強の防衛策です」

 

「大岡式ブラッシング」の極意を身につけ、生涯健康な歯を維持しよう。

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出典元: 週刊FLASH 2026年8月18日・25日合併号

著者: 『FLASH』編集部

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