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勝負俵はビール瓶で…国技館の「土俵」はどうやって作るのか

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記事投稿日:2018.06.17 16:00 最終更新日:2018.06.17 16:00
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部

 幾多の力士が血と汗と涙を流してきた大相撲の聖地・国技館。そこには時代を超えて日本人が大切にしてきた何かが色濃く残されていたーー。
 日常に潜む不思議を暴く作家・二宮敦人最新ルポ。

 両国、国技館。
 今日、僕は初めてこの場所に入る。警備は厳重で、いくら取材許可を取っているとはいえ、恐ろしくて心臓がばくばくいう。相撲は神事であり国技であり、深い伝統と格式がある。そんなところが僕にハードルの高さを感じさせるわけだが、実態はどうか。

 

 国技館の中心であり、象徴でもある土俵。そこには数多の力士たちの血と汗と涙が染み込んでいる。
 そしてその土は、産業廃棄物である。

 

「えっ、そうなんですか?」

 

 呼出吾郎さんはうんうん、と頷いた。呼出という役職は、取組の前に力士の名前を高らかに呼び上げることで有名だが、実は土俵作りやその整備なども担当している。

 

「ほら、塩。塩撒くでしょ。いっぱい塩が入った土って、普通にはね、捨てられないらしいんですよ」

 

勝負俵はビール瓶で…国技館の「土俵」はどうやって作るのか

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