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「虫歯や歯周病を防ぐには糖質制限が有効」と歯科医が語る

ライフ・マネー 投稿日:2018.06.23 12:46FLASH編集部

「虫歯や歯周病を防ぐには糖質制限が有効」と歯科医が語る

 

糖質制限が普及すれば、いずれこの世に、歯科医は不要になるでしょう」

 

 そう語るのは、歯科医師でグリーンデンタルクリニック(静岡県)の長谷川幸男院長だ。

 

 

「ヒトの口の中には、虫歯歯周病の原因とされる『ミュータンス菌』や『Pg菌』が常在しています。これらの菌は、何百万年もの間、ヒトと共生してきました。しかし、人類が狩猟・採集生活を送っていた時代には、虫歯も歯周病もなかったのです。

 

 炭水化物(糖質)を食べ始めたことで、口腔内の環境が一変しました。糖質によって、菌が大量に酸を生んで歯を溶かしたり、歯茎に炎症を引き起こしたりするようになったということです。私たちは虫歯や歯周病について、菌を悪者にしがちですが、糖質を与える私たちが悪い、と認識してください」

 

 図を見てほしい。これは「ステファン曲線」と呼ばれる、世界的に有名な実験の結果で、食事によって口腔内のpH値がどう変化するかを表わしたものだ。食後、口の中は一気に酸性に傾きだし、pH値が5.5〜5.7を下回ると、歯のエナメル質が溶け始める。

 

「糖質をミュータンス菌などが分解し、出す酸が原因です。その後、唾液の働きなどによって、pH値は中性に向けて回復し、約20分後に、歯は再びコーティングされ始めます。これが再石灰化です。再び口腔内が中性に戻るのには、1時間ほどかかります。

 

 しかし、その間に糖質を摂ってしまうと、また口腔内は酸性に傾き、脱灰の時間が長引いてしまいます。そうなると、歯は繰り返し溶け続ける状態になります。間食や夜食で糖質を摂ることは、とても危険なことなのです」(同前)

 

 歯茎が縮んで、歯根が露出しているような場合は、さらに危険だという。

 

「歯根のセメント質は、エナメル質より低い酸性度でも溶けるので、虫歯になりやすいのです」

 

 糖質制限をすれば、虫歯や歯周病が防げるのだ。

 

(週刊FLASH 2018年6月5日号)

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