タイムズカーシェア(写真・共同通信)
相次ぐ企業の個人情報漏洩事件。パーク24は10月23日、「タイムズカー」のWebシステムへの不正アクセスにより、運転免許証の画像などが外部送信された顧客146万人に対し、3000円相当の現金または金券を提供すると発表した。
KADOKAWAをはじめ、他社でも大規模な情報流出事件が相次ぐなか、利用者の不安は高まるばかりだ。私たちは自らの個人情報をどう守ればいいのか。
ITジャーナリストの三上洋氏は、「まず言えることは、この情報漏洩を私たちが止めることはできません。そして、漏洩した情報を取り戻すこともできないということです」と語る。そのうえで、二次被害を防止するための「ささやかな手段」を明かした。
「そのひとつは、信用情報機関を利用することです。たとえば、運転免許証の情報が漏洩した場合、勝手にローンやクレジットカードの契約がされないよう、本人確認を厳重におこなうようにする方法です。
信用情報機関にはCIC、JICC、KSCの3つがあります。ここに免許証の情報が漏洩したと申告するわけです。これにより、なりすましによる行為を阻止できる可能性があります。
ただし、デメリットもあり、まずはお金がかかること。次に、確実に止められるとは限らないこと。そして、自分自身が手続きをする際に、面倒になってしまうことです」(以下「」内は三上氏)
現在、情報漏洩の件で申し込みが殺到しており、事務手続きが追いついていない状況だという。三上氏は「私としてはおすすめするというわけではありません。気休めとしてやっておいてもいいかなということです。ご自身の判断でご検討ください」と付け加える。
むしろ警戒すべきは、詐欺電話や詐欺メールなどによる直接的な被害だ。漏洩した情報をもとに、実名でクレジットカードの不正利用などを騙る電話やメールが来る可能性があるためだ。
「基本的な対策として、パスキーや二要素認証などの設定は最低限おこなっておくべきです。とくに重要なサービス、たとえばネットバンキングや証券口座、オンライン決済、QRコード決済などは、パスキー認証や二要素認証を必ず設定してください。
もちろん、パソコンやスマホのアップデートも大事です。すべて自動アップデートに設定しておくことをおすすめします」
さらに、クレジットカードの利用明細の確認方法についても注意を促す。
「現在はウェブやアプリを利用する方が多いと思いますが、有料であっても郵送の紙の利用明細書をおすすめします。メールやウェブだと、意外と確認しないことが多いものです。その点、紙であれば必ず目を通すのではないでしょうか。月に200円、300円の費用はかかりますが、毎月すみずみまで確認する癖をつけたほうがいいでしょう」
一方、10月21日に重大な脆弱性が見つかり、首相がSNSで異例の注意喚起をおこなったプログラミング言語「PHP」の問題も波紋を広げている。国内でも多数の組織がWebサイトの一時停止や緊急メンテナンスを実施する事態となったが、三上氏は冷静な対応を呼びかける。
「PHPの件も大騒ぎになっていますが、これは一般ユーザーにはいっさい関係のない話です。ユーザー側でできることはありません。ただ、この騒ぎに便乗した詐欺というのが必ず起きます。『PHPの脆弱性に関して〜』というメールが来ても、相手にしないことです」
流出した情報は取り戻せないからこそ、冷静に日々の対策を怠らないことが求められている。
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