刺身や海鮮丼といった “花形メニュー” も好きだが、小さな食堂の飾らないメニューも楽しい。素朴でクセになる一皿を求め、全国の市場を旅してきたフォトグラファーが誘う “河岸グルメ” の世界!
●足立市場 とくだ屋食堂(東京)
千住大橋近くの足立市場は、都内唯一の水産専門市場だ。食堂棟のとくだ屋食堂で厨房に立つ店主の阿部匡寿さんは、場内で仲卸も務める目利きである。
「んー、ちょっと無理してますね(笑)」と阿部さんが苦笑する「特盛ごうか海鮮丼」はマグロ、ウニ、いくらなど旬の魚介が13種類てんこ盛りで、なんと1300円(税込み、以下同)。
「築地だけじゃないんだっていうのを知ってもらいたいんです。足立の意地です」
夜の営業では、魚介をふんだんに使ったパスタなどの洋食メニューを出すそうだ。
写真/文・中田浩資
なかたひろし
1975年生まれ 徳島県出身 フォトグラファー。北京にて通信社で報道写真に携わったあと、会社員を経て2004年よりフリー。旅写真を中心に活動中
(週刊FLASH 2018年6月19日号)